漆黒の夜の空を飛び交うホタル。その儚い光りを見ていると心優しくなる瞬間。 |
その光りの正体は、そうホタル。福岡市周辺にはあちらこちらに自然が残り、環境に敏感な生き物達にも、まだまだ暮らせる環境があるのです。そんなホタルの光りを楽しめる福岡市近郊のスポットをご案内します。
いろいろホタル辞典~ホタルに迫る~
今の時期しか見ることが出来ないゲンジホタル。その光りに心癒されます。 |
ゲンジボタルは初夏に発生するため、日本ではホタルは夏の風物詩となっていますが、必ずしも夏だけに出現するものではありません。対馬から朝鮮半島、そして中国に分布するアキマドボタルは、和名通りに秋に発生し、西表島で発見されたイリオモテボタルは真冬に発光するのです。
そうやって見ると、ホタルは多様な種類が存在し、一年を通してみることが出来る生き物なのです。でもやっぱり多くの方々にとっては初夏の風物詩として定着しているホタル。そのホタルを今年も楽しむことが出来るのです。
きれいな水と豊かな自然。バランスが崩れればホタルは見ることは出来ません。自然を守るのは私達の責任です。 |
ホタルのほとんどの種では卵や幼虫時に発光するのですが、成虫が発光する種は夜行性の種に限られ、昼行性の種はまず発光しません。夜行性の種類ではおもに配偶行動の交信に発光を用いており、光を放つリズムやその際の飛び方などに種ごとの特徴があるようです。一般的には雄の方が運動性に優れ、飛び回りながら雌を探し、雌はあまり動きません。成虫が発光する場合はサナギも発光するので、このような種は生きてる間、発光し続けていることになります。(極端な例の種類もいます。)
発光するメカニズムは、成虫は腹部の後方に発光器を持ち、幼虫は腹部末端付近に発光器を持つものが多いとのこと。そして発光物質は、ルシフェラーゼという酵素とATPがはたらくことで発光。発光は表皮近くの発光層でおこなわれ、発光層の下には光を反射する反射層もあります。ホタルに限らず、生物の発光は電気による光源と比較すると効率が非常に高く、熱をほとんど出しません。このため「冷光」とよばれています。
福岡ホタル2008~福岡市近郊のホタル情報
室見川上流のホタルの案内板。都会から直ぐのところでホタル?って意外です。 |
★福岡市早良区石釜 「Yahoo!地図情報」
福岡市の早良区と西区の境界線を流れる室見川。その上流は清らかな水が生まれる環境が残っています。その室見川上流域にホタルが飛び交います。
★前原市長糸・川付付近 「Yahoo!地図情報」
福岡市のベッドタウンとして発展中の前原市。それでもちょっと走ると田園風景が広がっています。そしてまだまだ豊かな自然が残っている前原でホタルが見れます。
★那珂川町市ノ瀬(中ノ島公園付近)付近 「Yahoo!地図情報」
ゲンジホタルが飛び交う那珂川町市ノ瀬地区。6月上旬から約2週間数百匹の幻想的な光りを楽しめます。
自然豊かな場所でホタルは育ちます。いつまでも守りたい風景。 |
5月の下旬から6月中旬までホタルを楽しめる牛頸地区。地元の熱心な活動で今年も心安らぐ光りのイリューションを体感できます。
★久山町山田付近 「Yahoo!地図情報」
山林原野の中を流れる猪野川や新建川の上流域を飛び交うホタルは、主にゲンジホタル。その数は圧巻。一度は見ておきたい風景です。
★福岡市中央区唐人町 「Yahoo!地図情報」
唐人町のとあるお寺の中庭。大都会のど真ん中でなんとホタルを見ることが出来ます。その優雅な光りのダンスを眺めるだけで、優しい気持ちになれます。穴場中の穴場です。
これからの約2週間、一年で今の時期にしか見ることの出来ない幻想的な光り。ちょっと心癒される光りのイリューションを楽しんでみませんか?