「しばらく」ののれん。のれんをみてフラッと入ってしまうこともしばしば。 |
で、今回は福岡の超有名スーパースターとなった博多ラーメンのレポート。博多ラーメンと長浜ラーメンって違うの!? なぜ麺はあんなに細いの!? などなど福岡のラーメンの歴史や特徴、違いなどを調査。これを読んで博多ラーメンを食べると、今まで以上に愛すべき一杯になるはず。
とんこつラーメン誕生秘話~偶然の産物が偉大な国民食を生み出した
名島亭のラーメン(\450)長浜ラーメンに久留米の手法、呼び戻しで作られたスープはコクがあるのにすっきり。 |
久留米のとあるお店で、店主が買い物に行く為に、母親にスープの番を頼んで出かけて帰った来た時、あってはならない光景が眼前に。燃え盛るかまど、白濁してしまったスープ。一度は捨ててしまおうと思ったこのスープに、店主は何を思ったのかタレをいれて一口。するとそれまで味わったことのないコクと滋味深い味となり、その味に驚嘆!! それまでの澄んだスープを捨てて白濁の豚骨スープに変えてしまったとのこと。もし母親にスープの番を頼まなかったら、スープを失敗作として捨ててしまったら、いま私たちが味わっているとんこつスープは世になかったかもしれません。
時代的にも戦後。豚骨からしみ出た滋味深いスープは食糧難の時代には大いに受け、脂っこさや臭みも体に栄養を与えてくれるメニューだったと思います。そうして北部九州を中心に広がりをみせたそうです。
私たちが愛するとんこつラーメンは、そういう偶然から生まれたということです。後世に残る偉大なものって、意外と偶然が生み出すことが多いと思います。そんな偶然に感謝!!
博多ラーメンと長浜ラーメンってどう違うの?
博多ラーメン・しばらくのラーメン。(\450)長浜よりも太めの麺。 |
これは味が濃厚で滋味深い味が特徴である豚骨ラーメンは、体力を使う肉体労働者に愛され、魚市場で働く人たちにも人気となったそうです。そのため市場のラーメンと呼ばれるようになり、そのうちに魚市場がある長浜の地名を取って長浜ラーメンと呼ばれるようになったということ。セリの間などでも食べられた長浜ラーメン。時間のない魚市場で働く人たちの要望から、すばやく茹で上がる細麺が生まれた訳です。しかし麺が細い上に逆の作用も発生。そう麺がのびてしまうのです。そのため、博多・長浜ラーメンには大盛りがあるお店は皆無と言っていいでしょう。もっと食べたいという要望に応えて、今では当り前になった替玉が誕生した訳です。
博多ラーメンが生んだ偉大なシステム、替玉って!?
替玉発祥の店・元祖長浜屋のラーメン(\450)病みつきになる人も多くいるほど。 |
ガイドが学生の頃よく通っていた、替玉発祥の店・元祖長浜屋は当時ラーメン一杯250円(消費税が導入される前)で替玉は50円(替玉は今でも50円のまま! なんと嬉しいことか!!)。つまり400円でラーメン4杯分を食べれるのです。食べ盛りの学生時代にはなんと重宝するシステムか。東京に行ってとんこつラーメンがないのは仕方ないですが、「何で替玉なかと!?」と思ったのを思い出しました。
元祖長浜屋の本店。本店は昔ながらのオーダーが店内に響いています。「カタいっぱ~い」って。 |
さて長浜ラーメンの味が濃い理由は、替玉をした二杯目が美味しく食べられる程度を考えてという説もあるくらい、一杯目は濃すぎるかもしれません。それに対し博多ラーメンは商人の町である博多に合わせ、一杯目が美味しいラーメンで、替玉がない店もあったとの説もあるくらい。
地元の人間の意見としては、博多ラーメンは色々ととんこつラーメンに工夫を凝らしながら美味しいと言われる一杯を造りだしているラーメンであり、長浜ラーメンは昔ながらの伝統を守りつつも、味の工夫を怠らない姿勢が感じられる一杯という印象ではないでしょうか! ここに博多と長浜のちょっとした違いがでているのかもしれません。
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