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素朴な日常風景に触れる香川直島の旅 後編(2ページ目)

直島第2弾は素顔の直島の表情にズームアップ! 散歩が楽しい町並みや、居心地のいいカフェ、絶品うどんが味わえるうどん屋さん、懐かしさいっぱいの旅館など、瀬戸内海の小さな島の日常風景をご紹介します。

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド


島唯一の専門店で極上の手打ちうどんを

玄関
生協の敷地内にある「山本うどん店」。昼間のみの営業です
「どこか、美味しいモノが食べられるところを教えていただけませんか?」。取材中、とある担当者にお聞きしたところ、島唯一のうどん専門店「山本うどん店」を推薦してくださったので、早速行ってみることに。鷲ノ松地区の生協の敷地内にある、小さなうどん屋さんでした。

こちらでは讃岐うどんブームが起こる遥か昔、35年前から一切機械を入れずに、手打ちうどんを作っています。その日、ちょうどお昼どきで混み合っていましたが、私は「ぶっかけ」(460円)を注文してみました。麺はコシがあるのに、歯ごたえは柔らか。ショウガが効いていて白ゴマがたっぷりかかり、ツルツルッとあっという間に食べ終えてしまいました。サイドメニューには、いないずしやおにぎりもあり、男性客のほとんどがうどんのお供に食べていました。


玄関
ツヤツヤ、モチモチのざるうどん。ゴマ風味のツユがまた、出汁がきいていて美味
実をいうと次の日も、直島を後にする直前、閉店間際に行ってしまいました。どうしても、もう一度食べておきたかったのです。「少し時間はかかりますけど、ざるうどん、美味しいですよ」とご主人に勧められ、今度は「ざるうどん」(460円)に。

何とご主人、いきなりうどん生地をこね、包丁で切り始めました。これぞまさに、「打ち立て、茹で立て」。注文してから15分ほどかかって運ばれてきたざるうどんは、麺がツヤツヤ光り、もっちりとした食感。昨日食べたぶっかけとは、もっちり感が全然違うのです! すりごまたっぷりのツユにつけてツルッ。「これが本場の讃岐うどんか~!」と、目からウロコが落ち、忘れられない味になりました。

「山本うどん店」
・住所:香川県香川郡直島町2526-1
・地図:Yahoo!地図情報
・TEL:087-892-4072
・開館時間:10:00~16:30
・定休日:日曜
・交通:農協前バス停下車すぐ

情緒たっぷりな昭和初期の面影ある宿

玄関
細い路地の途中に現れた「旅館 志おや」(写真右)
今回宿泊させていただいた「旅館 志おや」は、宮浦港から歩いてすぐの宮浦地区にありました。古い日本家屋が立ち並ぶ路地を歩いていくと、古い木造の母屋が現れました。母屋はなんと築60年だそうです。昭和初期の風情が残る、素敵な宿でした。

玄関
泊まった日の夕食。新鮮な魚料理が中心の家庭料理でした
笑顔の優しい、思わず「お母さん!」と呼びたくなるような上品な女将さんが作る料理は、まさにおふくろの味。季節の瀬戸内海の魚を中心としたお料理で、この日はヒラメの刺身や、メバルの煮付けが夕食に上りました。どのお皿も愛情のこもった美味しいお料理でした。
「旅館 志おや」
・住所:香川県香川郡直島町2222
・地図:Yahoo!地図情報
・TEL:087-892-3050
・宿泊料金:6000円~(1人泊まりについては要確認を)
・交通:宮浦港から徒歩2分

玄関
帰りのフェリーでは、思わず甲板に出て、直島が見えなくなるまで見送っていました
宮浦港から直島をあとにするときは、無性に寂しい気持ちでいっぱいでした。斬新なアート作品も、もちろん感じるところが多かったのですが、それにも増して、素顔の直島も魅力たっぷりでした。ぜひ日帰りで帰ることなく、現地の宿に1泊して、直島を堪能してほしいものです。


■東京から直島へのアクセス
羽田空港から高松空港まで飛行機で約1時間15分、高松空港からコトデンバスで約35分、高松駅から徒歩5分の高松港から四国汽船フェリーに乗り、約60分で宮浦港に到着
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