今回はFlashの動画フォーマットである「Flash Video(以下FLV)」をご紹介します。
多数の動画サイトで採用されているFLV
これらに共通することはFlashを使用したインターフェイスと、動画にFLV、バックボーンにFlash Media Serverという構成を取っている点です。そして、これらのサイトを観覧するために必要なものはFlash Playerだけということにも気がつくと思います。
これまでにも、Windows MediaやQuick Time、またReal Playerといった動画プレーヤーによって動画配信というものは実現されてきました。しかし、OSに機能が依存したり、普及率が低かったりと決め手に欠いていました。実際、サイトによって様々な形式で配信されていて、その都度別のプレーヤーをインストールすることも多く見受けられました。
そこにFlash Playerさえあれば誰でも、同等の機能が提供されるFLVが登場します。既にほぼ100%の普及率を誇っているFlash Playerにこの機能が実装されれば、同時にほぼ100%の人が、FLVを導入している動画サイトをストレスなく観覧できることを意味します。FLVなら、OSに依存せず、より多くの人に、ストレスなく動画を配信することができるのです。
こういったメリットにより多くのユーザが選んだのが、FLVを利用した動画配信です。
FLVとは?
また、インターフェイスをFlashで作成することでインタラクティブ性など様々な機能を持たせることも可能になります。
最新のFlash CS3 Video Encoderでは、ビデオ圧縮形式に、高画質の「On2 VP6」とエンコードが高速な「Sorenson Spark(H.264)」の二つをサポートします。
「Sorenson Spark」はMPEG4の圧縮形式のフォーマットを変えてFLVにするといったもので、ブロックノイズなどMPEGらしさがあるのが特徴です。以前のバージョンから採用されていたH.263が前身といった感じでしょうか。
一方「VP6」はブロックノイズが出ない独自色の強い圧縮形式で、携帯電話などで採用が進んでいるFLVや最新の動画サイトではこちらが採用されるケースが多くなっています。
現在はこの2種が混在していて、サイトによっては「VP6」が使用できない場合があります。
音声については、皆さんも馴染みがあるMpeg1 Layer 3(MP3) が圧縮形式として採用されています。
このように比較的一般的なフォーマットから採用を進めたことで、サードパーティ製のエンコーダなどの登場も進み開発環境が整った要因の一つと考えられます。
次のページではFlash Video Encoderを使用してFLVに変換します。