名古屋からたったの1~2時間で行ける
激流を登るシャワークライミング
シャワークライミングとは、ひと言で言えば沢登りのこと。渓流を上流へと向かって進んでいきながら、岩登り、水遊び、トレッキングなどの要素を同時に楽しむ、アクティブなアウトドアメニューです。スリル満点でありながら気軽なアクティビティとして近年人気急上昇中。ガイドツアーも各地で盛んに行われるようになっています。シャワークライミングは大人から子供まで楽しめるアドベンチャースポーツ |
名古屋は、山と川に恵まれた岐阜県と三重県がそれぞれ隣にあり、実はいろんなアウトドアスポーツを楽しむのに非常に便がよいところ。シャワークライミングも車で1~2時間程度の近場で体験することができるのです。
今回は名古屋から最も近いシャワークライミング・ツアーに参加してきました。パワーゾーン主催のShowerCliming SUZUKAツアーです。
場所は鈴鹿山脈・御在所岳。登山スポットとしても名高い、中部地方を代表する峻峰です。シャワークライミングのステージはその東側を流れる三滝川の源流。ツアーは午前中からの1dayコースと午後から合流するHalf dayコースがあり、筆者は1dayコースに参加しました。
ベースキャンプは、標高1212mの御在所岳のほぼ中腹にあたる約660m地点にある山小屋。持参の身支度は水着と靴下、タオルだけでOK(その他、コンタクトレンズ装着の人はゴーグル、メガネ使用の人はメガネバンドがあると安心です)。ウエットスーツやライフジャケット、シューズなど主要な装備はすべてレンタルで揃っています。
真夏でも冷たい清流。水しぶきを
全身に浴びながら目指せ上流!
この日の参加者は約30名。若い女性グループや小学生の子供連れのファミリーが目立ちます。山小屋から少し山道を下ったところがスタート地点。プールのような淵の水は透明度バツグン。キラキラと光る川面がいかにも涼しげです。まずは川の水に体を慣らすために、全員で川の中へどぼん! ‥‥とこれが冷たい!! 水温は夏でも12~13度で、下界の暑さも吹き飛びます。巨大な岩の上から滝つぼへダイブ! 頭から飛び込めばヒーローになれる(!?) |
狭い岩のすき間をびしょ濡れになりながらよじ登る |
ここから大小の岩がゴロゴロと連なり、清らかな川の水が時にさらさらと、時にゴウゴウと流れる沢をずんずんと登っていきます。随所で高さ2~3mの岩が行く手を阻み、これをよじ登るのが一番の醍醐味。濡れた岩肌はつるつると滑りやすく、上からざぶざぶと落ちてくる激流には体ごと押し流されるほど。何度も水の中へ落っこちながらも、ガイドや同行者たちに引っ張り上げてもらったり、お尻を押し上げてもらったりしながら、ひとつひとつクリアする度に達成感を感じられます。
激しく流れ落ちる滝の中へ入り込むと神秘的な光景が! |
岩は思った以上に滑る。何度も水中へ落っこちることも |
滑らかな岩肌は天然の滑り台。頭から、あるいは後ろ向きでいざ! |
「岩や川。自然の造形物が相手だから、ルートの選び方に答えはない。簡単に登ろうと思えばできるんですが、あえて登りにくそうな岩場にチャレンジしたり、いかにセンスよく遊ぶかがシャワークライミングの醍醐味です」と、ガイドの相原昌人さん。
さらに道中、高さ5mもの大岩から滝つぼにダイブしたり、つるつるの岩肌を滑り降りる天然スライダーにチャレンジしたり、滝を通り抜けてみたり。時には川底目指して潜ったり、疲れたら淵でぷかぷかと浮かんで休憩したり。変化に富んだ自然を活かした様々な川遊びを体験できます。経験豊富なガイドが同行するので基本的には安全ですが、自然が相手なので事前の注意をちゃんと守らないと危険は隣り合わせ。飛び込みや岩の滑り台は、遊園地の絶叫マシンよりよほどスリリングです。
ガイドに水中へ放り込まれることも! 希望者にはお姫様抱っこダイブも!! |
ライフジャケット着用だから、ぷかぷか浮いてひと休みもできる |
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