思春期に行う“受験の意義”とは?
思春期にとっての“受験の意義”って何でしょうか? |
ここでは、そういうことをちょっと脇に置いておいて、純粋に子どもの発達課題として考えてみましょう。
日本では、かつて「元服」という成人になるための通過儀礼がありました。人が成長していく過程で、新たな発達段階に進む時に行われるのがこのような通過儀礼なのです。
親や教師、学習塾などのサポートを受けながらも、自分で志望校を選び、挑戦していく姿勢を見れば、高校受験も通過儀礼の一つと考えられるでしょう。
受験は「自分らしさ」を探す旅
エリクソンは、思春期の発達課題として「自我同一性(アイデンティティ)の獲得」をあげています。アイデンティティとは、簡単に言えば「自分ってどういう存在なの?」「自分はこうありたい!」といった、いわば自分らしさのこと。志望校選びや受験を通して、自ずと「自分らしさ」や「自分の将来」について考えていくようになるのです。これは自分探しへの旅立ちとも言えるでしょう。