今回の行き先は【鹿児島】 篤姫の故郷を訪ねて、今和泉と鹿児島を歩く |
その篤姫が生まれ育ったのは、九州・鹿児島。ドラマの視聴率の伸びと共に、篤姫の故郷である鹿児島を訪れる人も日ごとに増えているとのこと。
今回は、篤姫が生まれ育った街、鹿児島から篤姫にゆかりのある名所と旧跡をご紹介します。静かな雰囲気が残るスポットや、雄大な桜島の眺めと共に歴史にふれ合える場所など、見所がいっぱいですよ!(取材協力:鹿児島東急ホテル)
幼少の篤姫が過ごした街、今和泉
篤姫の出身、今和泉島津家の領地があった今和泉。現在、今和泉島津家の別邸跡は小学校となり、錦江湾に面する海岸に当時の石垣と松林(隼人松原)が残ります(2008年9月撮影) |
島津家には多くの分家があり、その中でも重富(しげとみ)家、加治木(かじき)家、垂水(たるみず)家と今和泉家は「一門家(いちもんけ)」として本家をカバーする重要な分家でした。
篤姫の出身地をPRする看板など。今和泉ではボランティアガイドによる観光案内(事前予約要)もあり、より深く今和泉を知ることができます |
NHK大河ドラマ『篤姫』の原作である宮尾登美子氏の『天璋院篤姫』によると、篤姫は幼少のみぎりを今和泉の地で過ごしたとのこと。その今和泉には、現在も今和泉島津家ゆかりの旧跡が残ります。
篤姫が暮らしたとされる今和泉島津家の別邸(領主仮屋)は既になくなっていますが、その跡地には指宿市立今和泉小学校ができました。別邸の面影は、錦江湾に面した海岸沿いに隼人松原と呼ばれる松林と石垣の一部が残っており、当時の雰囲気を感じ取ることができます。
今和泉島津家の隠居屋敷跡と墓所は、JR指宿枕崎線をはさんで山側にあります(2008年9月撮影) |
今和泉島津家の墓所には、篤姫の父、島津忠剛をはじめとして歴代の今和泉島津家の当主が眠りますが、薩摩から江戸に旅立った篤姫は、薩摩に帰郷することがなかったため、こちらの墓所にはお参りされなかったとのことです。
今和泉の郷社、豊玉媛神社。小さなお社ですが、仁王像の迫力に圧倒されます(2008年9月撮影) |
ガイドが今和泉を歩いてみて、印象強く残ったのは豊玉媛(とよたまひめ)神社。郷社として今和泉の地をずっと守ってきた神社で、濃い緑に覆われた真っ赤な建物のお社の前には、指宿市の文化財でもある石の仁王像がにらみを利かせていました。時間に余裕があれば、立ち寄ってみることをお勧めします。
砂むし温泉の指宿にも立ち寄りたい
指宿温泉で気軽に砂むしを楽しめる砂むし温泉「砂楽」(2002年8月撮影) |
指宿温泉は錦江湾に面した温泉で、砂浜の下から温泉が湧き出します。この熱を利用したのが砂むし温泉。
浴衣姿で砂浜に寝転がり、係の方に砂をかけてもらって、しばらく我慢。そうすると温泉の熱と砂の重さでたくさんの汗をかくことができます。世界でも珍しいスタイルの温泉であり、最近のデトックスブームもあって、多くの観光客が砂むしを楽しみに指宿を訪れています。
指宿温泉には、今和泉島津家のセットを再現した「いぶすき篤姫館」がオープン(2008年9月撮影) |
大河ドラマ『篤姫』で使われた今和泉島津家のドラマセットが再現されていたり、映像による紹介などを楽しむことができるようになっています。
今和泉からも車で15分ほどの距離ですので、いぶすき篤姫館にも立ち寄ってみてドラマのシーンを思い浮かべるのも良さそうですね。
続いては鹿児島市内へ移動しましょう。篤姫が養子となった島津家本家が現代に残した美しい庭園では、絶景が待っていますよ。次ページに続きます。