名所・旧跡/東海の名所・旧跡

北アルプスが目の前に!新穂高ロープウェイ

3,000メートル級の山々が連なる北アルプスを間近に眺められる新穂高ロープウェイ。日本一の高度差を誇り、世界でも2つしか存在しない2階建てロープウェイに乗って、美しい北アルプスの山々を眺めに行きませんか?

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド

新穂高ロープウェイの地図
今回の行き先は【岐阜】
北アルプスが目の前に!新穂高ロープウェイ
風薫る5月を迎え、麓では緑あふれる時季となりました。標高の高い山にはまだ雪が残り、平地からでも雪化粧した山の美しい山容を望むことができます。

3,000メートル級の山々が連なる北アルプス周辺もこれから観光に適したシーズンを迎えます。今回は北アルプスの美しい山々を間近に眺められる場所へ気軽にアクセスできる新穂高ロープウェイをご紹介しましょう。

ロープウェイの行き着く先では、今なお残る残雪と共に素晴らしい山の風景を楽しむことができますよ。

2つの日本一を持つ新穂高ロープウェイ

新穂高ロープウェイ(1)
西穂高口駅を出て、しらかば平へ向かう新穂高ロープウェイ(第2ロープウェイ)。ロープウェイの向こうに見える山は笠ヶ岳(標高2,898メートル)(2008年5月3日撮影)

新穂高温泉駅
新穂高ロープウェイの出発駅、新穂高温泉駅。ここから2本のロープウェイを乗り継ぎ、1,000メートル以上上ります(2001年3月撮影)
新穂高ロープウェイYahoo! 地図情報)は、良質な温泉が豊富に湧き出る奥飛騨温泉郷の一つ、新穂高温泉から西穂高口を結ぶロープウェイ。

穂高連峰をはじめとする北アルプスの山々への登山者のアクセスと、観光客を手軽に北アルプスの山々を眺められる場所へいざなう交通機関として40年近くの間愛用されています。

新穂高ロープウェイは、第1ロープウェイと第2ロープウェイの2本からなり、新穂高温泉駅(標高1,117メートル)から西穂高口駅(標高2,156メートル)まで、一気に1,000メートル以上を駆け上ります。

2つのロープウェイをあわせての高低差1,036メートルは、堂々の日本一。また第1ロープウェイには、ロープウェイの勾配としては、日本一の最急勾配38度の区間があります。

ロープウェイからの北アルプスの眺めは最高!

新穂高ロープウェイ(2)/第1ロープウェイ
新穂高温泉駅に下りてくる第1ロープウェイ。駅から見上げる最初の区間が日本一の最急勾配(38度)(2008年5月3日撮影)
それでは、さっそく新穂高ロープウェイに乗車してみましょう。44人乗りの第1ロープウェイは新穂高温泉駅から鍋平高原駅(標高1,305メートル)の間を4分で結びます。

2003年にリニューアルされた第1ロープウェイのゴンドラは窓が大きく、車窓をたっぷり楽しむことが可能。通常は30分間隔の運行ですが、多客期は臨時運転を行って乗客を運んでいます。

新穂高ロープウェイ(3)/第1ロープウェイからの眺め
第1ロープウェイからの眺め。雪を頂いた北アルプスの山々が出迎えてくれます(2008年5月3日撮影)
ロープウェイが動き出すと、進行方向の後ろ側には、笠ヶ岳や抜戸岳など新穂高温泉を見下ろしている北アルプスの山々がダイナミックに広がります。

また左側には槍ヶ岳など北アルプスを代表する3,000メートル級の山々の稜線が少しずつ見えてきますので、アナウンスを聞きながら車窓を楽しむのも良いでしょう。

周囲の風景を楽しんでいるうちに、第1ロープウェイは鍋平高原駅に到着。ここから第2ロープウェイのしらかば平駅までは徒歩で約3分です。

新穂高ロープウェイ(4)/第2ロープウェイ
日本初の2階建てゴンドラを採用した第2ロープウェイ。一気に120人乗ることができます(2008年5月3日撮影)
しらかば平駅(標高1,308メートル)から西穂高口駅を結ぶ第2ロープウェイは、1998年にリニューアルされた際、日本で初めて2階建てゴンドラを採用しました。2階に50人、1階に70人の合計120人を天空の世界へ連れて行ってくれます。

ちなみに2階建てゴンドラのロープウェイは、世界中を見渡してもスイスのサムナウン(Samnaun)と日本の新穂高にしか存在しないとても珍しいものです。

西穂高口までの所要時間は7分。第1ロープウェイと同様に通常は30分間隔ですが、多客期は臨時運転を行って乗客を運びます。

新穂高ロープウェイ(5)/第2ロープウェイからの眺め
第2ロープウェイから槍ヶ岳、大喰岳、中岳を望む(2008年5月3日撮影)
しらかば平駅からロープウェイが動き出すと、すぐに車窓が開け、第1ロープウェイでは稜線しか見ることができなかった槍ヶ岳(標高3,180メートル)や、大喰岳(標高3,101メートル)、中岳(標高3,084メートル)などの山々を進行方向左側にはっきりと見ることができます。

また進行方向右側には、乗鞍岳(標高3,026メートル)や焼岳(標高2,455メートル)を望むことができ、まさに北アルプスの山々を丸ごと楽しむことが可能。7分の空中散歩が完了すると、西穂高口駅に到着です。


続いては西穂高口からの素晴らしい風景を楽しみましょう。温泉の情報もありますよ。次ページに続きます。
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