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ギリシャ神殿もある?横浜の隠れた梅の名所(2ページ目)

港北区の大倉山公園梅林は、ガイドお薦めの横浜の隠れた梅の名所です。東急東横線で気軽にアクセスできて、すぐ近くにはギリシャの神殿のような美しい洋館もあるという、ちょっとしたお出かけにはぴったりですよ。

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド


ギリシャの神殿が横浜にあった!

大倉山記念館(1)
大倉山記念館。実業家 大倉邦彦 氏が開設した大倉精神文化研究所の本館として1932年(昭和7年)に建てられたものです。(2007年2月11日撮影)
大倉山駅から大倉山公園梅林へ至る坂道を登っていくと、左手にギリシャ風の白亜の洋館が見えます。これが大倉山記念館です。

1932年(昭和7年)、洋紙業界の実業家 大倉邦彦氏がこの地に大倉精神文化研究所を開設します。この洋館はその本館として建築されました。設計は日本の建築家ですが、ギリシャ建築の様式を取り込み、独特の雰囲気を持つ洋館を作り上げました。

 

大倉山記念館(2)
大倉山記念館の中から上を見る。ギリシャ神殿と同じピロティーが独特の雰囲気を醸し出しています。
その後、横浜市が建物の寄贈を受けて1984年(昭和59年)に大倉山記念館として一般公開、1991年(平成3年)には横浜市指定有形文化財の指定を受けました。

現在ではコンサートホールでのコンサート開催や、趣味の活動の拠点としての集会室利用など多目的に使われます。

夜は建物がライトアップされるので、東海道新幹線で新横浜から東京方向に向かう時に左側を見ていると、丘の上に白く輝く大倉山記念館の建物を見ることができます。

 

電車の駅名の由来にも

大倉山駅の駅名標
大倉山駅の駅名標。大倉精神文化研究所ができたことで、太尾駅から大倉山駅に改名され、今に至っています。
最初にも紹介しましたが、大倉山公園梅林の一帯の地名は「太尾」でしたので、東横線が開通した時の駅名も太尾駅でした。

ところが、丘の上に大倉精神文化研究所が出来たことをきっかけにして、1932年(昭和7年)に東京急行電鉄(現在の東急電鉄)は駅名を通称である「大倉山」に変更、以来、現在に至っています。

ちなみに太尾という地名は今でも住所として使われていますが、大倉山という住所は実は存在していません。これも地名にまつわるちょっとした不思議ですね。


さて、大倉山公園梅林と大倉山記念館のご紹介、いかがだったでしょうか?ちょっとしたお出かけにはぴったりの場所ですので、今度の休日にでもぜひ出かけてみて下さい。

 

大倉山公園梅林・大倉山記念館へのアプローチ


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