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1800年の歴史を誇るまち「住吉」を歩く

ターミナルシティの梅田やネオンサイン輝く道頓堀、ディープ下町な新世界など、大阪には多種多様な「まち」がありますが、今回は大阪きっての歴史を誇る「住吉」をご紹介!たまにはこんな大阪散策もいかが?

執筆者:陸奥 賢

遣隋使・遣唐使が必ず立ち寄った
シルクロードの玄関口「住吉」

USJ、海遊館、大阪城など大阪には数多くの観光スポットがありますが、本当に面白いのは、大阪のまちそのものです。そこで大阪のまちを、マップを片手に、ぶらぶらと歩きながら楽しもう!と2008年10月に大阪あそ歩(大阪コミュニティ・ツーリズム推進連絡協議会)が発足しました。今回はその「大阪あそ歩」がオススメする「祈りのまち・住吉」のまちあるきをご紹介しましょう。※「大阪あそ歩」の住吉まちあるきマップのダウンロードはこちら!

住吉(すみよし)は、万葉集にも登場する古い地名で、近くにある住吉大社は日本全国の住吉神社の総本社として知られています。創建されたのが西暦211年で、1800年もの歴史を誇る大阪きっての由緒ある古社ですが、大阪あそ歩では、阪堺電車上町線「神ノ木駅」からまちあるきをスタートします。

1p……「阪堺電車上町線 神ノ木駅」「六道の辻 閻魔地蔵」

1、阪堺電車上町線「神ノ木駅」

レトロな阪堺電車です。大阪唯一の路面電車で「神ノ木駅」へ。のんびりとまちを楽しむには最適です。
阪堺電車は大阪唯一の路面電車で、上町線は、天王寺駅前駅から住吉公園駅までを結びます。神ノ木駅は、かつて住吉の地が海岸地帯であったころに、大きな古松があり「神の木」(現在は消失)として崇められていたことから駅名となったそうです。神ノ木駅から西に向かって歩いていくと、到達するのが「六道の辻 閻魔地蔵」です。

2、六道の辻 閻魔地蔵

「六道の辻」にある閻魔地蔵堂。閻魔王と地蔵菩薩が習合しているという稀有な仏さまですが、住吉のまちに根付いている民衆信仰や祈りが感じとれます。
道が1本増えて「七道の辻(?)」になっていますが、昔は6本道の交差点だったので、今でも「六道の辻」と呼ばれています。仏教の輪廻転生の教えでは、人が死ぬと生前の行いを閻魔王に審査されて、六道(地獄・餓鬼・畜生・人間・修羅・仏界)のどこかに生まれ変わるとされています。その六道の辻に、なかなか大きな地蔵堂があって、そこが閻魔地蔵です。

地獄に落ちたさいに救済してくれる仏が地蔵菩薩ですが、じつは地蔵菩薩は閻魔王の化身という説があって、閻魔地蔵は、そういう考え方が反映された珍しいお地蔵さんです。戦国時代の天文7年(1538)の銘が刻まれていて、恐ろしい閻魔大王の姿をしていますが、心は優しい地蔵菩薩として崇められています。とくに本堂の後ろに回って壁を撫でながらお願いごとをすると霊験あらたかとか。ぜひやってみてください。
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