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大人の社会見学6!大阪・舞洲工場(2ページ目)

大阪商工会議所主催「大阪産業観光ツアー」の最後を飾るのは大阪市環境局「舞洲工場」!まるでUSJのアトラクション?とかんちがいしそうなユニークな外観は一見の価値あり。その素晴らしい魅力に迫ります!

執筆者:陸奥 賢

世界的建築家フンデルトヴァッサー氏の作品!
アートとエコロジーの高度な融合

メルヘンチックな壁面の赤と黄色のストライプは、舞洲工場の内部で燃焼される炎をイメージしているとか。
大阪湾沿岸にはUSJや海遊館、天保山、ATC、海の時空館など、さまざまなアーバンリゾート施設が集積していますが、舞洲は大阪湾に浮かぶ埋立で造成された人工島です。舞洲西側には舞洲スポーツアイランドや舞洲陶芸館といったレジャー施設がありますが、舞洲工場は舞洲東側に位置しています。USJ最寄駅の「ユニバーサルシティ駅」の隣駅「桜島駅」から北港バスに乗って「環境局前」を降りて下車すぐです。

シンメトリーな建物に慣れた眼には、こういう非対称の建築物はインパクト大で、なんど見ても飽きません。
近づいてみると予想以上に大きい建物で驚かされますが、地上7階建て、延べ床面積5万7000平方メートル、煙突の高さも120メートルあって、焼却施設と粗大ごみの破砕設備が併設されています。しかし何よりも衆目を集めるのが斬新すぎるカラフルなデザイン。壁面の赤と黄色のストライプは工場の内部で燃焼される炎をイメージしているそうですが、これはオーストリアの芸術家フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー氏の手によるもので、「技術、エコロジーと芸術の調和」をコンセプトにしています。

このカラフルなドアはなんとエレベーター。「お菓子の国」のグリム童話を思い出しました。
「自然界には定規で引いたような直線や、全く同一の形状のものは存在しない」という主張から、こうした曲線を多用する環境保護建築になっているのですが、一種、独特の雰囲気を醸し出しています。ちなみにフンデルトヴァッサー氏は、浮世絵など日本文化への関心が非常に高く、自分の名前(フンデルト=百 ヴァッサー=水)を和訳した「百水」という雅号まで持っていましたが、2000年に71歳で亡くなったので舞洲工場の完成(2001年竣工)は残念ながら見ることができなかったとか。いわば舞洲工場はフンデルトヴァッサー氏の最後の作品のひとつということになります。

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