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爽やかな春にディープ大阪・新世界を往く!(3ページ目)

新春です。どこにおでかけしても楽しい行楽シーズンですが、だからでこそオススメしたいのがディープ大阪スポット「新世界」。爽やかな春風の中でコテコテの大阪下町を散策する……そんな通好みな週末はいかが?

執筆者:陸奥 賢

新世界といえばやっぱり大衆演劇!
「浪速クラブ」「朝日劇場」は必見です

笑って泣いて歌って大満足の極上エンターテイメント。ディープな大衆演劇の魅力に一度はまったら、もう二度と抜け出せません!
1996年にNHK連続テレビ小説「ふたりっ子」の大ヒットで一躍有名になったのが新世界の大衆演劇の世界。こちらがその代表格ともいえる大衆演劇の芝居小屋として有名な「朝日劇場」です。ミヤコ蝶々、藤山寛美、ディック・ミネといった錚々たる関西大物役者を育てた小屋としても知られていますが、歌あり、芝居あり、トークありの約3時間ものエンターテイメントショーが大人1700円、子供1000円という値段で楽しめます。イベントスケジュールやアクセスなどはこちらの公式サイトでご確認ください。

前の歩道を歩いていると芝居小屋から演歌や歌謡曲が流れてきます。それだけでもう気分はすっかり昭和レトロ。
また通天閣東側に位置するのが「浪速クラブ」で、昭和33年(1956年)当時からの芝居小屋がノスタルジックな雰囲気を横溢させています。こちらは大人1200円、子供600円と朝日劇場よりもリーズナブルなお値段で大衆演劇が鑑賞できます。イベントスケジュールやアクセスなどはこちらの公式サイトでご確認ください。

まさにじゃりん子チエの世界観そのまま!
「ジャンジャン横丁」で大阪フードの真髄「どて焼き」を食す

こちらが新世界名物の将棋センター「王将」。伝説の「端歩突き」で知られる将棋の天才・阪田三吉も新世界で将棋の腕を磨いたとか。
最後にご紹介するのはまさにディープ大阪の真髄「ジャンジャン横丁」。将棋センターに囲碁クラブ、立ち飲み屋にホルモン焼きと、まさに「じゃりん子チエ」の世界観がそっくりそのまま残ったかのような下町風情が色濃い商店街ですが、やっぱりジャンジャン横丁といえば「ソース二度付け禁止」の串カツ屋。とくに「だるま」「てんぐ」「八重勝」といった名立たる串カツ屋は大人気で、週末には観光客の大行列が出来ています。

行列が出来る串カツ屋「てんぐ」。この隣には「八重勝」。ジャンジャン横丁の入口には「だるま」があります。
そこで今回はガイドが自腹を切って各店舗の食べ歩きレポートをお送りしたいと思いますが、どうせなら人気の串カツではなくて「どて焼き」を取り上げてみましょう。どて焼きというのは硬いスジ肉を白味噌でグツグツと長時間煮込んだものですが、このチープ&ジャンク感覚は将に大阪フードの真髄。これを食べずして新世界を語ることなかれの通好みの一品です。それではさっそくどて焼きレポート。

有名な「ソース二度付け禁止」の張り紙を始めたのも老舗・八重勝とか。
まずトップバッターは昭和23年創業の老舗「八重勝」のどて焼き(3本300円)。こちらは串1本単位ではなくて串3本単位の注文ですが、ご家族で取り分けして楽しみながら食べるのには最適といえます。また最初から七味をかけられているのも特徴で、甘口のまったりした白味噌とピリリとした七味が絶妙のハーモニーを奏でます。美味。

「てんぐ」と文字が書かれた小皿が妙にかわいい。
次にご紹介するのは「八重勝」の隣に店を構える串カツ屋「てんぐ」のどて焼き(1本100円)。こちらは1本単位で注文できるのは腹具合の調子に合わせられるので便利です。また最初から香辛料はかかっていませんが、カウンターにおいてある香辛料を客がお好みでかけるというシステムになっています。かけても美味。かけなくても美味。

老舗中の老舗「だるま」ですがどて焼きに関しては串に刺さない……というところにコダワリを感じます。ちなみにお箸はどて焼きだけに使用して串カツには決して使用しないのが店のマナーです。
最後にご紹介するのが新世界界隈だけでも3店舗もの店を構える、昭和4年創業という老舗中の老舗「だるま」のどて焼き(1品350円)。こちらは串に刺したものではなくて小鉢に入れられてお箸で食べます。ネギが盛られているのも豪勢(?)で、ここまで来るとジャンクフードといった体裁ではありません。これまた美味でございました。

……というわけでジャンジャン横丁の串カツ屋3店舗のどて焼きをご紹介させていただきましたが、一概にどて焼きといっても店独自の味付けや盛り付けで多種多様なものが存在する奥深い大阪フードであることがおわかりいただけたかと思います。勿論、この3店舗以外にもジャンジャン横丁、新世界界隈には数多くの串カツ屋が店を構えています。じっくりと1店舗で串カツ、どて焼きを味わうもよし。ガイドのように食べ歩くもよし。通天閣のビリケンさまからジャンジャン横丁のどて焼きまで大いに春の新世界を楽しんでください。

1p 「通天閣」を楽しむ
2p 「新世界稲荷神社」「スマートボール」を楽しむ
3p 「大衆演劇」「ジャンジャン横丁」を楽しむ

■大阪 新世界 通天閣■
○開館時間:10:00~18:30(入場は終了の30分前まで)
        1月1日~1月11日は20:00まで
        7月21日~8月31日は20:30まで
○開催場所:大阪府大阪市浪速区恵美須東1-18-6
○アクセス:阪堺電軌阪堺線「恵美須町駅」から徒歩3分
        または大阪環状線「新今宮駅」東口から北東へ徒歩10分
○料金:大人600円、大学生500円、中高生400円、小人(5歳以上)300円
○問合せ先:06-6641-9555(通天閣)
○地図:Yahoo!地図情報
○HP:通天閣オフィシャルサイト
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