インスタントラーメン発明記念館で遊ぶ [大阪の観光・旅行] All About

安藤百福氏追悼企画
「インスタントラーメン発明記念館」におでかけしよう

阪急「池田駅」を降りると、日清のマスコット「ひよこちゃん」がさっそく道案内。

2007年1月5日。日清食品の創業者の安藤百福氏が96歳で逝去されました。安藤百福氏は「魔法のラーメン・インスタントラーメン」「究極のラーメン・カップヌードル」の生みの親で、2006年11月にはTime誌（アジア版60周年記念特集）の「60年間のアジアの英雄」に、マハトマ・ガンジーや黒澤明、宮崎駿氏らとともに選ばれたという、まさに立志伝中の人物でした。

そこで今回のガイド記事では家族で楽しめるイベントスポットとして大阪府池田市にある「インスタントラーメン発明記念館」への現地取材を慣行しました。真冬に食べるアツアツのラーメンというのはまた格別の味でシーズンイベントとしてオススメできますし、ガイドも原稿書きで徹夜のさいにカップヌードルには大変お世話になっていますので常日頃の感謝の念の表明として。なによりもアジアの英雄・安藤百福氏への追悼という意味を込めて、いざ取材レポートです。

昭和レトロ感覚で大人気の「チキンラーメンの誕生」や
懐かしの製品満載の「インスタントラーメントンネル」は必見！

阪急池田駅から発明記念館への通りを通称「メンロード」というそうです。舗装されたキレイな歩道になっています。

2007年1月8日。大阪キタ中心部の梅田から阪急宝塚線「宝塚行き」の急行に乗って約20分。阪急「池田駅」を南側（浜側）に向かって降りるとすぐ目の前に「インスタントラーメン発明記念館」の看板が見えます。その指示に従って徒歩5分ほど進むと「The Instant Ramen Museum」という文字が記された巨大な建物が見えてきました。ここが目指すべき「インスタントラーメン発明記念館」です。

館内入口です。お客さんがごった返しています。

さっそく建物の中に入ると正月休みを利用したのか、大勢の家族連れで行列が出来るほどの大賑わいの様子。これには驚きましたが、以前にガイドが取材で訪れたさいは、これほどの人手はなく、おそらくは安藤百福氏逝去のニュースに喚起されて訪問した方も多かったのだと思います。ちなみにインスタントラーメン発明記念館は「入場料・無料」ですのでイベントをリーズナブルに楽しみたいという家族連れの方には特にオススメです。

研究小屋です。こちらも行列が…

混雑ぶりに戸惑いながらも家族連れの皆さんと一緒に1階・第1展示室に入ると、すぐ目の前に現れるのが「チキンラーメンの誕生」「インスタントラーメントンネル」「安藤百福とインスタントラーメン物語」といった展示の数々。まず「チキンラーメンの誕生」ですが、こちらは1958年当時に「世界初のインスタントラーメンを作ろう」と安藤百福氏（当時48歳だったそうです）が寝食を忘れるほど研究・開発に没頭した自宅裏の小屋をリアルに再現したものです。自転車や原材料になったニワトリの模型、調理道具などが展示されていて昭和レトロな感覚がお父さん、お母さん方に人気のコーナーです。

天井まで到達するインスタントラーメンの種類の豊富さには圧倒されます。

「インスタントラーメントンネル」はチキンラーメンから始まる日清の歴代の製品約800種類を時系列順に展示したものです。最初はチキンラーメンしかなかったものが改良や開発によって2個3個4個と新商品となって枝分かれして派生していく様子は、生物の進化モデルのようで見ていて飽きません。ガイドも自分の生まれ年の製品や懐かしい思い出の製品などを発見すると思わず歓声をあげてしまいました。

当時の世相を反映した展示物と、安藤氏の回顧語録などで構成されています。

「安藤百福とインスタントラーメン物語」は1945年終戦で焼け野原となった日本の戦後から、2005年の宇宙ラーメン「スペース・ラム」開発に至るまでの、安藤百福氏とインスタントラーメンの歴史や変遷を年代順にグラフィカルに展示したものです。壁面のハンドルを廻して扉を開けると展示物が現れたり、1995年の阪神大震災の際に救援活動を行った初代「チキンラーメン号」の実物展示などもあります。