ガイド 二松:
確かに、自分を知り、現実を考え、将来へのビジョンを描き、結婚へと計画を進める方は「既婚者」という勝ち組になれるのですが、一方では同じように婚活をしても結婚というゴールに至れない人がいるのは何故でしょう。
白河氏:
今の若い人にインタビューをして感じることは、夫にも結婚生活にも「完全」「確実なもの」を求めすぎるような気がします。まるで「完璧な商品」でも探すような感じで品定めをしている。でもそれは実際問題として無理なんですよね。
ガイド 二松:
それは私も相談を受ける中でよく感じます。「結婚したら幸せになれる」、それも努力なしで、何にもしなくても幸せがもれなくついてくるような感覚で、結婚への期待値が高すぎる人が多いですね。
白河氏:
しかも一方では離婚するカップルも少なくないですから、結婚失敗談もよく耳に入ってくる。そうなるともっと手堅い思考になり、一層完璧を求めると言う悪循環になっています。
ガイド 二松:
本当は結婚生活なんて楽あれば苦ありのでこぼこ道なのに
白河氏:
そうそう、でも今の人は「楽あれば楽あり」の結婚を追い求めて、そんな結婚でないと嫌だと考える傾向があります。だから結婚ができないし、そんな思考回路では、そもそも誰かと付き合うなんてことも難しいです。
私はよくおしゃれな女性の読む素敵な雑誌の取材を受けることが多いのですが、そんなファッショナブルな雑誌の読者ですら、恋人のいる人は4割程度らしいんです。ということはその他のおしゃれに関心がないような層では、もっとシングル率が高いでしょうね。リスクや人間関係のストレスを恐れる思考が、結婚はもちろん恋人も遠ざけてしまっている状況です。
ガイド 二松:
もちろん自分を知って、計画的に準備をして物事を進めるのは大事だけれど、結婚生活も含め、人と人とがかかわりあって生きていく以上、完璧に物事を予想して、リスクを避けるのは不可能ですよね。また、人生は一本道じゃなく、わき道だってあるし、その気になれば後戻りしてやり直すことだってできる。最初から出来上がっている「素敵な結婚生活」なんて商品があるわけじゃなく「結婚生活」を「素敵」にするかどうかは自分次第ってことに気がつくと、「婚活」という「結婚生活」の準備段階も、実際の結婚生活ももっと楽しく出来るのだと思います。
いかがでしたでしょうか?未婚男女の声の生の声を、日本で最もたくさんヒアリングしているお一人である白河さんと、ニッポンの既婚男女のホンネを最もたくさん聞いている一人であるガイド二松の対談・・・。婚活の極意も夫婦円満の極意も実は根っこでつながっているなぁと思った二松でした。白河さん、お忙しい中、長時間ありがとうございました。
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●ガイド新刊「ニッポン男子の下半身が危機的なことに気づいたワタシ (扶桑社新書)」で未婚男子性欲の勉強を。
●ガイド新刊「モンスターワイフ(講談社α新書)」を読んで、婚活の前に自分を知りましょう。
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