残業へらしてセックス増やすフランス労働事情
週刊『AERA』のセックス特集は彼女なくては語れないという女性記者、斉藤珠里さんという方がいます。現在はパリ在住のジャーナリストとして活躍中です。齋藤さんと経済学者玄田有史先生の共著『仕事とセックスのあいだ』(朝日新書)の中では、フランスの労働事情が、日仏のセックス頻度の格差の原因のひとつとしてあげられています。2000年に導入された35時間労働法によって、フランスでは1週間の労働時間が35時間に制限されており、それをオーバーして働かせた雇用者には罰金が科せられることに。従って、ある調査によると、パリでは午後7時前に帰宅できる男性が5割を占め、家族そろっての夕食や男性の育児参加・家事参加が増えるといった効果が出ているそうです。「ニッポンのだんな様、早くお家に帰りましょう」 |
もともと、パートナーの定義を「知的レベル、性格、性的にも相性がいい人」と考えるフランス人にとって、セックスこそ夫婦の絆の証。短時間労働でゆとりのあるナイトライフが手に入れば、もちろんセックスの回数が増えても不思議ではありません。
「長時間労働で疲れきった夫は、会話すらなく、ただ寝るだけ」。あるいは「残業で深夜に帰宅してみれば、すでに妻も就寝中」、などという日本のさびしい現実を見ると、夫婦間のセックスに、「働き方」がいかに大きな影響を与えているかは明らかです。ニッポンのだんな様たちを、どうやって早く家に帰れるようにするかが、セックスレスや少子化を解消するひとつのキーポイントであるといえるでしょう。
また、AERAの調査によると、子どもの人数がひとりからふたりになった時にセックスレスの割合が急増しています。この時期こそ、セクシーフレンチを見習って、夫は子育てサポート、妻は「オンナを忘れない作戦」を意識することが大切です。
ラテン魂全開!フランス男性に見る、女性をメロメロにするテク
では労働時間が減って、早く家に帰れるようになれば、日本の夫婦のセックス回数も増えるのでしょうか?答えはNO!たとえ家に早く帰っても、だんな様が1人でTVのナイター中継を見ているようでは、夫婦仲は良くなりません。そこで見習って欲しいのがラテン男性のオンナ心を掴むテク。先述の斉藤さんの本にはこんなフランス人夫婦の事例が紹介されています。歯科技工士の夫は週に2日ほど残業で帰宅が遅くなる妻のために、子供達だけで先に食事をさせ、特別な演出をして妻の帰りを待つのだそうです。「ロマンチックな演出でセクシー気分をもりあげて」 |
「この間も、夜9時過ぎに帰宅したらテーブルの上にメモで『これを着て。プールサイドで待っている』とあったの」。それは胸元の開いたセクシーな黒いドレスだった。プールはライトアップされ、そばの丸テーブルにワインと食事の用意がしてあった。「シンプルな食事だったけど、ちょっとワクワクして、ロマンチックな夜になりました」と妻は目を輝かせて話してくれた。
これぞ、セクシーフレンチの真骨頂!こんな演出をされて盛り上がらない女性はいません。
もちろん、自宅のプールのライトアップなど、日本でそのまま使える内容ではありません。しかし、このように、機会があれば夫婦のセクシー気分を盛り上げようという心意気!これこそ日本の男性に見習っていただきたいラテン魂です。またこんなプチセクシーな演出を「嫌ねぇ。こんな胸元の開いた服なんか恥ずかしくて着れないわっ!」などといって台無しにせず、堂々と楽しんでしまう余裕も妻側に必要です。
さあ、ニッポンのだんな様。セクシー先進国のフランスを見習って、明日から少し、早く帰宅してみませんか?そして、主婦の皆様も夫からの仕掛けを待っているだけでなく、まずは自分からセクシーなシチュエーションを用意して、だんな様を迎えてみましょう。きっとそこには豊かな夫婦の時間が生まれるはずです。