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港の見える丘公園からのながめ |
横浜は日本の西洋料理やテーブルセッティングの原点ともいえる場所です。幕末から明治にかけ、山手地区には多くの外国人が住み着きました。1870年(明治3年)、外国人専用の西洋式公園が山手公園に造られました。また、米国人コープランドによってビールの醸造がはじまり、のちのキリンビールとなります。キャベツ、トマト、玉ねぎなどの西洋野菜もこの山手で栽培されました。そんな歴史を振り返りながら、「港の見える丘公園」、「イギリス館とローズガーデン」、「山手111番館とティールーム」、「山手234番館」、「エリスマン邸」、「ベーリックホール」、「外交官の家」、「ブラフ18番館」、「イタリア山庭園」をゆっくり歩くコースは散歩のコースとしてもおすすめです。今回は山手の7つの洋館を使った食卓展「JAPAN 西洋館と日本の器」での7人のアーティストによるテーブルコーディネートや、各洋館の歴史や美しいガーデンもご紹介いたします。(*テーブル展はすでに終了いたしました。)
1、イギリス館のコーディネート
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ダイニングルームのコーディネート
(c)(財)横浜市緑の協会 |
「結婚式翌日の朝食テーブルがあるベッドルーム」と、「結婚5年目を迎えた夫婦のある一日、子供の誕生日を祝う食卓」と題してダイニングルームにセッティングされた作品です。食器は、ノリタケテーブルウェアです。
イギリス館とイングリッシュガーデン
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イギリス館裏庭
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この洋館は、昭和12年に英国総領事公邸として建てられたました。イギリス人は、庭をことのほか大切にします。庭があたかも客間の一部であるかのように、自慢の庭をお見せしてもてなします。剪定をかねてよく咲いた庭の花を切りとり、お部屋や食卓に飾り、庭と室内を一体化させているかのようです
イギリス館とローズガーデン
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ローズガーデンのバラ
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バラはイギリスの国花でもあり、イギリス人が大好きな花です。ローズボールという花器は、庭の剪定したバラの花を食卓に飾るために考案されたと言われています。四方に花が生けられ、食卓のセンターピースに最適の花器といえます。ガイドがローズボールを使った食卓の花あしらいを、記事の2ページ目に掲載しています。「花のある食卓 ガーベラで食卓をおしゃれに」
こちらです。
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ローズガーデンのバラ
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春は4月から6月、秋は10月から11月まで、バラを楽しめます。中には、四季咲きのバラもあります。バラの花のモチーフの食器やクロス、ナプキンは季節に関係なく使えて便利です。
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イギリス館正面玄関
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イギリスでは、正面の庭より、バックヤード(裏庭)の方が広いのが普通です。5月や6月には、「オープンガーデン」と言い、庭を開放して見学させてくれる家もあります。ティーや手作りのクッキー、ケーキを有料でだしてくれるところもあり、この季節の楽しみです。
庭というすばらしい場所を、食事やお茶を楽しむ食の空間ともとらえるイギリス人の習慣は素敵ですね。
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