カイ・フランクのデザイン《キルタ(のちにティーマ)》 (キルタ1949-1975年、ティーマ1981-) Copyright(c)東京都庭園美術館 |
北欧を代表するフィンランド陶磁器「アラビア窯」の展示会が目黒の東京都庭園美術館で「北欧のスタイリッシュ・デザイン-フィンランドのアラビア窯」と題して、6月18日まで開催されています。設立当初から現代までの作品140点を展示。フィンランド陶磁器におけるデザインの軌跡と現代陶芸の多様な表現について紹介しています。
日本でも根強いファンが多い「ムーミン」のデザイン食器も展示されています。
「アラビア窯」は発足当時スウェーデンのロールストランド窯の傘下にありましたが、1916年に独立。以来、多くの芸術家たちを登用して洗練されたデザインを次々に生み出し、フィンランド国民はもとより、北欧で最も親しまれている陶磁器として、人々の日常生活や祝いの席に欠かせない存在になっています。
アラビア窯の特徴
アラビア窯の特徴は、世界的に知られる優れたデザインにあります。1932年にはアラビア・アート・デパートメント(芸術部門)を設立。さまざまなデザイナーや芸術家を招いて制作活動を奨励するとともに、彼らから優れたプロダクト・デザイン(生産品のデザイン)の提案を受けました。1945年、北欧デザインの第一人者、カイ・フランク(1911-1989)をデザイナーに迎えます。彼の考案した機能性とデザイン性を兼ね備えたテーブル・ウェアは、アラビア窯の名を一躍世界的なものにしました。それでは、設立当初から現代にいたる歴史的にも価値がある今回の展示品140点の中から、アラビア窯を代表する作品を、東京都庭園美術館からご提供いただいた写真により掲載いたします。
カイ・フランク (c)東京都庭園美術館 |
AHモデル皿 (c)東京都庭園美術館 |
次ページでは、可愛い 「ムーミン」のデザイン食器も紹介します。