台所は、掃除するより 汚さない
台所で、お風呂場で大活躍の”フキペット” |
このぴかぴかの台所を維持するのは、タイヘンなんでしょうね?
「いえいえ(笑)。私は、掃除するより、“いかにして掃除しなくて済むか”ということを先に考えてしまって。汚さないためなら何でもする! って感じですよ。だから、料理を始める前には、古いランチョンマットを、調理台の縁にずらっと敷きます。これで、調理中の汚れの大半は回避できます。掃除の手間が半減します」
はぁっ!? 目からウロコが…。
「冷蔵庫、吊り戸棚など、収納で汚れるのはいつも“取っ手”です。だから、収納を開け閉めするときは、必ず台拭きなど“布”を持ってするんです。これで収納の汚れのほとんどが防げます」
おお、両目からウロコが落ちました!
マット、カバー、ガードはしない!
吉比さんのお宅には、あらゆる“マット”がありません。どのお宅でも敷いている“台所の床マット”も。
「“汚さないように”というのは大事なんですが…。天ぷらをするときに立てるアルミのガード、あんなものは大して効き目がありません。揚げ物の油というのは、1m四方に飛び散っているんですから。その上、見た目も悪いし、結局はゴミになります。それに、あれがあると掃除ができないでしょう?」
ホント、人様のお宅で見るアレって、たいてい油でべっとり焦げてる。それに、その周りも結局油っぽくなっているんですよね…。
「それと、レンジフードに取り付ける不織布の汚れよけ。あれも同様です。最初の数回はいいんですが、揚げ物をすると、たちまち油で目がつまって吸い込まなくなります」
でも、すぐに油汚れが…。
「だからウチでは、天ぷらをした日は、フィルターそのものにお湯をかけ、台ふきんで拭いておきます。これで汚れがたまりません」
ラクしようとして、かえって手間が増えている?
つまり、“汚さないように”とつけっぱなしにする仕掛けには、あまり効果がない?
「そうですね~。よく、台所収納の底に紙を敷きますが、結局敷いても汚れますからねえ。だったら、紙がない方がすぐ拭けていいんじゃないかしら。汚さないためには、敷きっぱなしにするよりも、ものの”底“を汚さないことが大切だと思うんです。調理台でも収納の中でも、“底”が汚れていることで汚れるんです。だから、調味料のビン、鍋、食器、すべての”底“を、常に拭きながら料理したり、出し入れします」
なるほどー。手間を省くために細かいワザを使っても、実はそんなに効果がなくて、むしろ余計な手間を増やしているのかもしれませんね。
”夜中の習慣”で、顔の映るシンクに!
「シンクは、洗い物を片付けたあと、寝る前に水気を完全に拭き取ります」
きゃー、顔が映るほどピカピカ!
「実は、これも最初からできていたわけではなく…友の会で、“シンクの水気を拭き上げてから寝る”という課題に取り組んでいた時、先輩会員さんに、
“タイヘンと思うでしょうけど、夜中に目が覚めたときに、シンクを覗きに行ってごらんなさい”
と励まされました。そしたら、本当! キレイだと気持ちがいい、だから続けることができて、今では習慣になりました」