「片付けられない」は克服できる?
ADHDは、その症状の程度にもよりますが、投薬によって軽減する場合もありますので、明らかに日常生活に困難をきたすほどお困りの方は、(ADHDに理解のある)専門医の診断を仰ぐことをおすすめします(自己診断は禁物です)。また、自助グループなどによる、お片付けや忘れ物・失くし物対策など、生活上の困難を克服するさまざまなアイディアがインターネット上で交換されていますので、それらを利用することは、必ず役に立つでしょう。
ADHDじゃないけど片付けられないなら‥
ADHDであっても、そうでなくても、「お片付け」に深刻な問題を抱えるタイプの人には「暮らしを極力、シンプルにすること」がとても有効です。「モノを減らす」ことはもとより、ライフスタイルすべてに「シンプルに!」という大原則を張り巡らせるのです。
たとえば、捨てるべきか、とっておくべきか‥なんて迷った上に結局散らかし、紛失してしまうなら、「無差別的に捨てる!」。
あれも欲しい、今度はこっちも‥なんて、使い切らないうちに次々にモノを買い込んでしまい、結局消費期限を過ぎてしまうなら、「買うのはコレとコレ!」と、自分御用達ブランドを決めてしまい、それ以外は買わない。
「買う/買わない」「もらう/もらわない」「捨てない/捨てる」で迷ったら、必ず後者を選択する。
このように、極力身辺を複雑にしない方向に、自分のベクトルを向けてしまうのです。
自分をラクにしてあげよう
片付けられないなら、片付けなくて済むように、自分をラクにする選択を習慣にしてしまいましょう。それはそのまま、暮らしをシンプルにする過程でもあるのです。障がいがあっても、障がいじゃなくても、「片付けられない」ことを恥じる必要はありません。自分さえ快適に暮らせればいいじゃありませんか!
※1 多動のないADHDをADDとする書籍もありますが、本文中ではADHDに
統一しました。
※2 事例の"Aさん"は架空の人物です。
【関連リンク】
- 関連記事「"捨てる・買う"にマイルールを」‥‥ルールはシンプルに
- 関連記事「お部屋が片付く小さな習慣」‥‥小さなことから始めよう
- 関連サイト「えじそんくらぶ」‥‥ADHD当事者、家族、教師のための支援NPO団体
- 関連サイト「LD親の会 けやき」‥‥類似、重複する障がい。リンク集が充実
- 関連INDEX「室内をスッキリさせる掃除」‥‥お掃除・お片付けの小ネタいろいろ!