人が空中に浮かんじゃっても、未来の運命を全部書いた葉っぱが生えてても不思議じゃないような、無限の可能性と神秘を秘めた国。
そして、マハトマ・ガンジー、マザー・テレサ(出身はマケドニア)といった、全人類の精神的な指導者を生んだ国。そんな国には、どんなシンプルライフが息づいているのでしょうか。
国土328.7万キロ平米、人口約10億。近年はIT産業にも多数の人材を輩出しているアジアの大国 |
読者のお便りから
てわけで今回始まる「世界のシンプルライフ」のトップバッターはインドに決定! というのも、「シンプルライフ」読者のミトラ恭子さんから、次のようなおたよりをいただいたからです。
ミトラさんの旦那様はインド・西ベンガル出身。詩聖タゴール、インド独立の父チャンドラ・ボースを生んだ進取の気性に富んだ地域です。その地で感じたことを、こんな風に書いてくださいました。以下お手紙~
インドに滞在中、とにかく感じたのは、
「モノがない」
「時間の観念がない」
の二つ。
日本なら、どんな家庭にも山のようにある家電や便利グッズがない。掃除機も食器洗い機も、もちろん電気ごますり器みたいなものもありません。テレビはあっても、毎晩決まって起きる停電で、夜はしばしば真っ暗に。
街に出れば、メータータクシーなのにメーターを使うことはなく、料金は事前に交渉して大まかに決めてから乗車することになります。しかし、着くと当然のように上乗せ料金を請求されるので、ここでまた値引き交渉。乗るのに5分、降りても5分、ゆうに10分はかかります。
企業社会ではどうかといえば、義兄の勤務する銀行に、平日昼間に連れられて行ったところ、カウンターの後ろの、オフィスのど真ん中に座らされ、ジュースだお菓子だと、行員皆が集まって営業時間中に宴会状態。カウンターにお客さんが来ても「日本からお客さんなんだよ、ちょっと待っててね」。
う~んさすがインド。「そんなんで大丈夫なの?」「なんて不便で、効率が悪いんだろう!」って思ってしまいますね、日本人的ものの見方だと‥。