手作り素材として魅力的なんですが‥
毎日のように排出される牛乳パックやペットボトルなどの資源ゴミ。これだけたくさんあると「何かに利用できないかなー」と思うのは人情ですよね。「リサイクル」「地球に優しい」というのは正論。でも、どーも暮らしがスッキリしないのは、もしかして‥? |
そのためかどうか、巷にはこれらを再利用したさまざまな便利グッズや「作品」が出回っています。「牛乳パックで作るスツール」「ペットボトルで作る冷蔵庫の間仕切り」などの便利グッズ、そして「針金ハンガーで作る壁飾り」など、さまざまな飾り物の数々‥。ほかにも「ラップの芯」「空き箱」「空き缶」など、リサイクル工作のネタが尽きることはありません。「作り方」を見ると、簡単な割に役に立つし、キレイな紙を貼ったりすれば見た目も悪くないし、「わたしも一つ作ってみようかしら」という気になります。何より、材料はいくらでもあってタダ!
お部屋がスッキリしない理由はもしかして‥
でも、ひとたび作ったそれらの「作品」、一年後にはどうなっているでしょうか。そもそも、本来「ゴミ」なんですから、そうそう丈夫なわけはありません。端がひしゃげたり汚れたり、かなりうらぶれた姿になっていることでしょう。多くは結局、ゴミに出すことになるのです。それなら、ダイレクトにリサイクルに出しておいた方がよかったかも。こういうものはお部屋の居心地にも影響します。キレイにお化粧したとはいっても地となる素材が弱いですからすぐにはげるし、見た目の安っぽさのためにキッチンやリビングがゴチャゴチャしているお宅も少なくないのではないでしょうか。
「簡単には物を捨てない」という精神は素晴らしいと思います。捨てない、使い切る暮らしは理想です。でも。
やめませんか? こんな「リサイクル」
何でもかんでも「工作」のためにこれらの資源ゴミを使うの、やめませんか? もちろん、本当に趣味で作っている人が、素材として使うのは別です。でも、「リサイクル」が目的で作っているのなら、時間と空間の方をもっと大切にしませんか? 廃材工作は、一見便利で賢いリサイクルみたいだけど、効果はつかの間だし、それが本当に気に入っているのでない限り、暮らしはスッキリしないと思うのです。「使いきる」とは、単にゴミにするまで使うということではなく、心からそのモノの価値を楽しんで、大切に、最後まで使うということではないでしょうか?できれば、リサイクルよりはリユース、リデュースを。紙パックやペットボトルよりは、ガラスびんを。そして、生活雑貨は、リサイクル工作より、長く使えるお気に入りを。そうすれば、手間も環境負荷もかけることなく、居心地のいい、スッキリした暮らしが実現するのでは?
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