ビーチ徒歩7分、裏はホタルの住む山
坂を駆け下りるとすぐにビーチ。散歩したり、釣りをしたり、サーフィンしたり‥‥ |
ふもとの国道から続く近辺の集落の、広田家は最後の家。この後ろは自然がいっぱいの山林です。山肌を流れる小川にはサワガニが住み、クレソンが繁茂し、初夏にはホタルが飛び交うとか! どれも、きれいな水でないと生きられないものたちです。都心からわずか1時間ちょっとで、こんなに自然が残っているところがあるなんて、ビックリしました。竹や雑木、こぼれ種で増えたハーブが育つ裏山は、子供なら誰でもワクワクしてしまう素敵な遊び場です。
「海のそばって素敵」と憧れてはいても、実際に海が間近だと、舞い込む砂やベタつく海風が困りもの。その点この山の上の家は、サラサラした風だけが吹き上がってきて、なおかつ窓から海が見え、ビーチまでは徒歩7分といういいとこ取り。「海&山」というベストロケーションが快適性の秘密?「実は、この辺一帯でも、海のすぐ近くに山がある土地ってここ秋谷と葉山くらいで、そう多くないんです」(行正さん)とニッコリ。
玄関先には靴ならぬ足ヒレが | 海辺の散歩で拾った貝やガラス |
虫もヘッチャラに‥
とはいえ、お二人とも、いざ引っ越すとなると、かなり心配されたそうです。だって、当時は街灯もなく(現在は自前でつけました)、夜になれば真っ暗、昼だって、郵便局の配達員しかやって来ない静かな土地。長年都会に住んできた自分たちが、やっていけるのか? という思いで始めた暮らしですが、都会に住んでいた頃はゴキブリを見てもキャー!だった千悦子さんも、今では鳥かと見まごうでっかい蛾だろうが、毛虫だろうが、動じなくなりました。「だって、何もしないじゃん?って思うようになって‥」←楚々とした美女なんですが、意表をついてたくましい方です。何しろこの近辺にはムカデもマムシもいます。でも、「ムカデは蚊帳吊ってるから大丈夫。気配がすればマムシは向こうから逃げていく」(行正さん)というから、ま、まあ、いいのか‥‥?テレビを見ない暮らし
蚊帳はあるけどテレビはない広田家。「いや、あるんですよ。あるんだけど映らない」(行正さん)。後背地の山の影響で電波障害地域のため、近隣の人は皆ケーブルテレビに加入していることを、引越してすぐ知ったのですが、「まあ、ケーブル引くほどでもなー」と思っているうちに10年経ってしまったようです。「でも、子供が生まれたときはちょっと考えましたよ。みんなが見ているテレビを、うちだけ見せないで育てるのはどうだろうと」(千悦子さん)。熟考したけれど、テレビを見ることによるメリットが、デメリットを上回るようには思えませんでした。ニュースはインターネットがあればタイムラグなしで知ることができる時代です。だから、子供がどうしても見たい! と主張しはじめたら考えることにして、今のところはテレビを見ない暮らしを続けているのだそうです(ちなみに、ビデオは見られます)。でも、なぜ「ちゃぶ台」なの? ~次回に続く~*関連リンク*
。広田さんによる美しい海の写真がいっぱい!