洗濯機とエアコンが合体した「ヒートポンプ乾燥」
では、ヒートポンプ乾燥と従来型の乾燥と違いを簡単にご紹介しましょう。従来乾燥は、左図のように1000W以上のヒーターによる熱風を衣類に当て、その乾燥時にでる湿気を除湿するため水で冷却する「水冷除湿乾燥式」が主流でした。それに対し、この「ヒートポンプ乾燥」はヒーターを使用せず、熱交換で衣類を乾燥させる方式です。以下がそれぞれのイメージ図です。なかなかピンとこない人もいるかもしれませんが、ヒートポンプの代表選手といえばエアコン。そうです!小さいエアコンが洗濯機の中に入り暖房をしているとイメージすれば近いかと思います。
ヒートポンプはエネルギー効率の良さがウリ
(画像:National) では「ヒートポンプ方式」だと何か良いのでしょうか?まずは、仕組みを簡単に説明します。右の図を参考にして下さい。
(1)ドラム内の湿った空気を熱交換器へ
(2)冷却側の熱交換器で湿った空気を除湿
(3)加熱側の熱交換器で温かい空気へ
(4)温風としてドラム内に送り込み乾燥に利用
・・・そして再び(1)へ
このように、熱交換(ヒートポンプ)の仕組みを利用し、衣類を乾燥するのがこの「ヒートポンプ方式」なのです。この採用で、ドラム外に熱や湿気を出さないため、エネルギー効率が良く従来のヒーター式と比較して大幅に電力を減らすことができました。また、除湿の時に水を使用しないので、大幅な節水も実現できました。これらが「ヒートポンプ方式」の最大のメリットといえます。
また、電力・水量の削減だけでなく、除湿乾燥能力が高いヒートポンプ方式により、乾燥時間も断然スピーディになりました。当然、時間短縮は省電力化につながります。これらの相乗効果で、かなりの省エネを達成しました。
気になるその“お値段”は...26万!
さてさて、最後に気になるそのお値段です。メーカーとしてはオープン価格なので、あくまで想定価格となるそうですが、26万円程度とのこと。(※ヨドバシカメラにて258,000円(税込)で予約開始中/2005.10.8現在)うーーん...額としては高額の範囲ですね。もちろん前機種より、洗濯機の基本性能である洗浄力もアップ。従来の泡洗浄を温水にし、除菌・消臭効果も向上しています。さらに、ランニングコストは約1/2というこの新機種。高いと感じるか適正と感じるか(決して安くは無いですが...)皆さんいかがでしょうか?
【参考サイト】National洗濯機/衣類乾燥機