ピッキング・泥棒の対策/ピッキング・空き巣を防ぐ

5人に1人以上が被害に!ひとり暮らしの防犯(2ページ目)

ひとり暮らしの防犯意識に関する調査が行われました。ひとり暮らしをする人たちの防犯意識は、いったいどのようなものなのか? ひとり暮らしの子どもがいる親にとっても、ぜひ知っておきたい情報が満載。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

ひとり暮らしの防犯意識と行動

カギをかける
カギをかける
調査の「防犯意識と行動」のグラフを見ると、これが如実に分かります。たとえば、「ちょっとの外出でもドアのカギをかける」というのは、「効果があると思う」人は76%、「実施している」人は72%で、その他の設問に比べると抜きん出て高く、意識も行動も高いという数字になっています。しかし、この設問に限らず、この項目の回答で驚くべきことは、100%からこれらの数字をマイナスした数字です。

「ちょっとの外出でもドアのカギをかける」人が72%ということは、「ちょっとの外出ならドアのカギをかけない」人が28%いるということです。つまり、4人に1人強は、カギをかけずに“ちょっとの”外出をしているということになります。この数字は、実に困ったものです。ほんのわずかな時間だからと、カギをかけずにいるということは、その間、「泥棒や不審者に侵入されてもいい」ということにもなります。よくはないでしょうが、その隙を与えているということだと実感していないことの表れだといえるでしょう。

パソコンありますよね?
パソコンありますよね?
よく聞くのが、「うちには盗られるようなものなどないから」という言い分です。「盗るものがあるかないか決めるのは泥棒」です。「では、預貯金通帳に印鑑はありませんか?」「パソコンはありませんか?」「パスポートは?」「キャッシュカードやクレジットカードは?」いずれの問いにも、ほとんどの人が「ある」と答えます。そして、何よりも大事な「家のカギ」が、どこに置いてあるかというと、たいていの人が「玄関の下足入れの上」といったように、誰の目にも触れてすぐに持ち去られるような場所に置いているのです。

これらの実に大切なものがあるにもかかわらず、「家のカギをかけないでいる」すなわち泥棒に持っていかれるような状態にしているという事実に、当の居住者が認識していないというのは、あまりにも無用心かつ無防備です。泥棒からすれば、ドアや窓を無理やりこじ開けなくても、「どうぞお入りください」と言わんばかりにカギをかけていない家に侵入することほど簡単なものはありません。カギをかけずにいて泥棒の被害に遭ったとき、「あのとき、カギをかけてさえおけば」と必ず後悔することでしょう。

その他の設問でも、「訪問者を確認してから、ドアを開ける」ことに効果があると思っている人は、71%はいるものの、これは「訪問者を確認せずに、ドアを開ける」人が約3割いるということになります。「ちょっとの外出でも窓のカギをかける」人は、54%ということは、「ちょっとの外出なら窓のカギはかけない」人が、46%いるということ、「ドアチェーンをかける」人は43%で、「ドアチェーンをかけない」人が、過半数いるということです。

このように、設問に対して表れた数字ではなく、そのかげにある数字に、実は問題があるといえるでしょう。対策をしている人は意識も高く、警戒心もある人ということになりますが、対策をしていない人は防犯への意識はかなり低いかほとんどない、ということでしょう。これまでに一度も怖い思いもしたことがなければ、危険そのものが分かっておらず、どう対策していいのかすら考えられないのではないでしょうか。

次ページでは、設問の内容にピッタリで、安全度をさらにアップするために必要な知識・情報満載のガイド記事及び関連インデックスをご紹介しています。具体的な解説記事だけでなく、読み物で被害を疑似体験出来るようなガイド記事もたくさんあります。ぜひ、チェックしてみてください。また、あなたの一票【過去の一覧】の結果をご覧下さい。

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