◆シックハウス症候群が起こる理由
◆シックハウス症候群の症状
◆シックハウス症候群かどうかを見極めるには
◆もしシックハウス症候群だったら?
4月はスタートの月。新入生、新入社員でないにしても新学期、新年度を迎えて何かとあわただしく過ぎていくもの。
この時期、住まいを替える人も多いですね。3月に引越して、4月…
「アレレ、体調が、変」
疲れがたまっているのかな? 寒暖の差で、風邪をひいたかしら? 花粉症が続いているのかな? なんて不調の原因をはかりかねているうちに、どんどん悪化していって…?!
◆シックハウス症候群が起こる理由
『シックハウス症候群』とは、「住まい」が原因になって起こるさまざまな症状の総称。もともとアメリカで「シックビル症候群」と呼ばれていましたが、日本ではビル=家という捉え方はしないため、『シックハウス症候群』と言われるようになったのです。
家を建てたり、改装したりする際に使う建材、建具、家具などの合板や接着剤には、防腐目的などのために、多くの化学物質(ホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなど)が含まれています。
これら化学物質の多くは揮発性です。また住まいの中には、カーテンなどのファブリックや洗剤、防虫剤や芳香剤など、空気中に漂いだす化学物質が数え切れないほどあります(一定の沸点範囲に含まれる化学物質を総称してVOCと呼ばれるようになっています)。
住まいの空気汚染は気づかないうちに進んでいきがちです。こうして化学物質どうしが、複雑に影響し合いながら『シックハウス症候群』を引き起こしてしまうのです。
※よって『シックハウス症候群』は新築の家や改装したての家で顕在化しやすいものですが、必ずしも新築・新装の家だけで発症するとは限りません。
※現在、2003年7月1日施行の「改正建築基準法」に基づくシックハウス対策に係る規制が2003年6月中に建築確認をされた建物から適用されています。主だった化学物質を使った建材は規制され、換気設備の設置が義務付けられました。よってこれから新築の建物(分譲、賃貸問わず)に住む予定の方はかなり安心と言えます。ただ、規制された化学物質以外の原因による場合もあるかもしれないので、注意は必要です。
◆シックハウス症候群の症状
『シックハウス症候群』による不調の出方は、人それぞれで症状の度合いも異なり、簡単に「これが『シックハウス症候群』だ!」と言い切れるものではありません。また、同じ家に住みながら、家族間でも症状に差があります。
『シックハウス症候群』でよくいわれる「めまい、吐き気、頭痛、のどの痛み」といった症状は風邪に似たものですし、「倦怠感や疲労感」などは単なる疲れだなどと認識されがちです。また「不眠(寝つきが悪く、目覚めが悪い)」や「イライラ、注意力や判断力の低下」といった症状は、他人から「なまけ病?」などと言われかねず、軽視されやすいところがあるため、注意が必要なのです。
◆シックハウス症候群かどうかを見極めるには
まず、これまで同じような症状を発症したことがないのに、引越し先の新しい住まいに住むようになってから不調になったと言うことが明らかであるなら、『シックハウス症候群』を疑ってみたほうが良いでしょう。確たる自信がないならば、家の中(室内)での「ホルムアルデヒド・チェック」(室内環境検査)を行ってみるのも一手。
簡易検査キットはおよそ10,000円前後で手に入り、結果、専門の検査機関によって室内のホルムアルデヒド濃度が報告されます。その数値が高い場合には、『シックハウス症候群』である可能性が高いと言えるでしょう。