東京のホテルバー、まさにキラ星のごとくである。街場のバーとは異なるホテル独特の雰囲気を伝えてくれる。昔ガイドがホテルジャーナリストの卵だった頃の話。ある先輩がアドヴァイスしてくれた。

「ホテルバーを上手に使いこなせるようになったら一人前のビジネスマン。ホテルバーは言ってみれば一流ビジネスマンの登竜門だね」

オークラ
日中は緑が映えるホテルオークラ別館
確かに、その通りであった。その当時、帝国ホテルの「インペリアルバー」とかホテルオークラの「ハイランダー」といったオーセンティックなバーのエントランスに立つと身震いしたもの。服装からはじまって何を飲んでよいかも分からないといった感じで、当時はホテルバーと聞いただけで足を遠のけていた気がする。

しかし、考えてみればガイドは学生時代から既にスナックやビストロでアルバイトしたり経営者の真似事をしていた経験がある。好きな酒はジントニックで、かれこれ40年近くはこのカクテル一本で現在に至っている。それでもホテルのバーカウンターに座り、「さて、何を頼もうか……」と考えるとあまり良いイメージが広がらなかったという気がする。

先の先輩の話は続く。「20代では1軒、30代になったら3軒、40代になったら5軒は“自分の店”を持ちたいね。バーテンダーとは阿吽の呼吸で、何でも相談できるような間柄が理想かな」

その通り。バーテンダーの人達と友達感覚になるのは案外と難しい。いかんせ相手はマエストロである。俗に職人気質というが、まさにこれ。一見気難しい感じがする。しかし、これは大きな勘違いで、ガイドがHBA(日本ホテルバーメンズ協会)のカクテルコンペテションで審査員をしていた80年代には実に多彩な芸術家肌のバーテンダーがいた。

是非、皆さんがホテルバーに行かれたら、絶対にバーテンダーと仲良くなれるという方法を次のページで本邦初公開でご紹介しよう。