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ケータイカメラがデジカメに敵わないワケ(2ページ目)

進化してきたとはいえどもケータイのカメラ機能で撮影した画像は、コンパクトスタイルのデジタルカメラのそれに及ばない。それには大きく分けてふたつの理由があったのだ。

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

レンズの大きさはあまりにも違いすぎる

もうひとつの大きな違いは、レンズである。
以前のガイド記事で筆者はデジタルカメラの画質というものは、大きく3つの要素から成り立っていると書いた。
すなわち、『撮像素子』、『画像エンジン』、『レンズ』だ。
撮像素子、画像エンジンが優れていてもレンズ、つまり光学系が優れていなければ綺麗な画像は生まれない。

特に解像感にとってレンズは重要な存在だ。
基本的にいいレンズというものは、大きく、重く、そして高価なものとなる。

たとえば一眼レフ用の交換レンズを見てみよう。
キヤノンの単焦点50mmのレンズにはF1.2、F1.4、F1.8と3種類が用意されている。Fのあとの数字はレンズの明るさで、小さければ小さいほどよいレンズとなる。
それぞれの最大径、重量、価格を見ていただきたい。

レンズ種類最大径重量価格
F1.285.8mm590g185,000円
F1.473.8mm290g55,000円
F1.868.2mm130g12,000円

基本的によいレンズは大きくなる。逆に小さいレンズは必然として光学的に不利になるというわけだ。

ここでケータイに話を戻そう。
ケータイのレンズは撮像素子、画像エンジンとともにパッケージングされており、モジュールとして提供されている。
外から見ても分かるように極小のレンズが搭載されている。

コンパクトスタイルのデジタルカメラのレンズはデジタル一眼レフほどに大きくはないが、それでもケータイのそれと比べれば相当に大きい。

レンズが小さいと、画像はどうしても一定以上のクオリティにはなりえない。
というわけでケータイのカメラ機能はデジカメのそれには敵わないのである。

一部の海外メーカー製のケータイでは無理矢理にペンタックスのsmcレンズとそれに伴うCCDを採用したモジュールを採用して、光学3倍ズームと1000万画素を実現させたことはあるが、これは主客転倒もいいところだ。
ケータイとしてバランスを取った上で、最大限の画質への考慮をした製品がSH-01A/03Aであるということがいえるだろう。
SH-01Aのレンズ部分。かなり小さい。
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