ついに全社が機械式手ぶれ補正機構を搭載
バッテリーライフが半減してしまった要因は、バッテリーの容量減だけではない。FinePix F50fdはCCDシフト式の手ぶれ補正機構を導入している。これも少なからずバッテリーライフが少なくなった原因といえる。
余談だが、これで日本のデジタルカメラメーカーのすべてが機械式手ぶれ補正機構を搭載していることとなる。
▲Fine Pixもついに手ぶれ補正機構を搭載することになった。 |
さて、このCCDシフト式の手ぶれ補正機構だが、富士フイルムでは補正効果をざっと2~3段分としている。
筆者が手ぶれ補正機構を搭載しているデジタルカメラを入手した際に常に行っている1/8秒テストでは、30枚中22枚がOKの出せるものとなった(なお、1/8秒テストの詳細はこちらを見ていただきたい。今回から撮影枚数を30枚にしてみた)。
これは客観的なテストではなく、あくまでも主観的な判断ではあるがFinePix F50fdに搭載された手ぶれ補正機構はざっと2.5段分前後の補正効果があるように感じた。
富士フイルムのデジタルカメラが機械式手ぶれ補正機構を搭載するのははじめてだが「非常に優秀」まではいかないものの、充分に優秀と呼べるレベルのものとはなっていると言っていいだろう。
高感度撮影はどうなったかというと……
その一方でこれまで圧倒的なレベルであった高感度撮影は、高画素化によってどのようになっているかが気になるところだ。結論から言ってしまえば、他社同クラスの1200万画素機とほぼ同じといったところだろうか。
ヴィーナスフォートの噴水で、1200万画素機特集のISO1600と比較していただければ理解していただけるのではないかと思う。
同時に撮影したものではないので、単純な比較は危険だがISO1600の画像を等倍で切り出してみた。また、画素数は異なるのでこちらも参考にとどめていただきたいのだが、FinePixF30のISO1600画像もついでに切り出してみた。
▲EXILIM EX-Z1200
▲LUMIX DMC-FX100
▲Cyber-shot DSC-W200
▲FinePix F50fd
▲FinePix F30
見ていただければわかるように、高画素におけるこれまでの圧倒的なアドバンテージはなくなってしまった。
むしろ、他社製品と比べてもノイズリダクションがかかりすぎている感じだ。
しかし、機械式手ぶれ補正機構によるフォローが得られたことで、マイナスを帳消しにできている部分もある。
具体的には、これまでISO1600でしか撮影できなかったものがISO200-400ていどで撮影できるようになっているということになる。
FinePix F50fdは高画素化されたといえども、ISO400であれば充分に使えるものとなっているのだ。
……まあ、言っても詮無いことではあるのだがFinePixF30に機械式手ぶれ補正機構がついていればさらにすごかったであろうとも思えるのだが。
さて、FinePix F50ではさらにISO3200、ISO6400といった高感度にも対応している。
ただ、それらは1200万画素では撮影できない。
これは画素混合という技術を利用しているのだが……。
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