ハワイ島の政治、経済
ハワイ島の政治・経済の中心地ヒロのダウンタウンは趣深い、郷愁を誘う街並み |
島の重要な収入源のひとつが観光業。カリフォルニアからの直行便に加え、成田からもコナ国際空港へ直行便が就航しており、ハワイ島の観光収入は年々増加しています。不動産開発も盛んで、近年は長期滞在や別荘地としてのリゾート需要も高まっています。
農業では、コナコーヒー、マカダミアナッツ、パパイヤなどのトロピカル・フルーツ、切り花などの出荷量がハワイ諸島で最も多く、またパーカー牧場という広大な牧場があるため、牛肉の生産量もハワイ州最大を誇ります。
ハワイ島の歴史
紀元前500~700年頃、ポリネシア人がハワイ島に渡り、さらに12世紀頃にタヒチからやって来たパアオという高僧によって、人間を生贄としてささげる宗教儀式や、厳格なカプ(タブー)制度が持ち込まれました。1778年、西洋人として初めてハワイに上陸した英国人のキャプテン・クックがケアラケクア湾に入港したときには、ハワイの人々に神の化身と見なされ大歓迎を受けましたが、翌79年には殺害されるという悲劇も。これをきっかけに、以後ハワイと西洋との交流が始まりました。同じ頃、勢力争いの絶えなかったこの島で北部出身のカメハメハI世が勢力を伸ばし、マウイ島、ラナイ島、モロカイ島、オアフ島を次々と制圧して王朝を樹立。1810年にはニイハウ島、カウアイ島も屈してハワイ統一を成し遂げました。カメハメハI世は白人たちと取引し、西洋文明を取り入れながらも、古来からの信仰や生活習慣を大切にしていました。が、彼の死後、古来の制度や信仰が徐々に否定された上、1820年に上陸した宣教師による布教活動もあり、キリスト教が急速に広まっていきました。
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