写真を通して24時間、情報を入手する
gfk ジャパンの調査(PDF)よると、デジタルフォトフレームの市場規模は昨年に比べ、3倍超(gfk ジャパン推定)になるとしています。そしてその急成長の牽引役となっているのが今年4月、ソニーが発売したデジタルフォトフレームです。無線LAN環境でネットワークにもつながるソニーのデジタルフォトフレーム「CP1」 |
ソニーは2種類のデジタルフォトフレームを販売していますが、今回、注目するのは無線LAN環境でネットワークにつながるCP1です。
CP1はPCに保存されている画像をワイヤレスで再生できる上、メモリーカードや内蔵メモリーに保存した画像をPCを介さずにフォト蔵やGoogleのオンラインアルバムに転送し、友人や家族と共有することも可能です。
またネットに接続していれば、フレーム上に「Yahoo!ニュース・トピックス」や「Yahoo!天気予報」を表示したり、RSSリーダー機能を搭載していて、お好みのRSS情報の登録も可能になっています。
つまり、CP1があれば、PCや携帯を開くことなく、ニュース、天気予報やいつも購読しているRSSを閲覧することができるため、特にネットのライトユーザーであれば十分な機能を有しているといえます。
自分好みのネット端末を作れるChumby
今月23日に一般発売が開始されたChumbyは、フォトフレーム以上に誰もが利用している目覚まし時計型のネット端末です。ウィジェットを追加することで自分好みにカスタマイズできるネット端末「Chumby」 |
購入時は時計としての機能しかありませんが、ネットに接続し、アクティベートすることによって、ゲーム、動画、ニュース、SNSなど800以上あるウィジェットを無料で入手することができ、これにより自分好みのネット端末にカスタマイズすることが可能です。
今はまだ英語版のウィジェットしかありませんが、今後、日本語版のウィジェットが増えれば、全てではないものの、普段、PCや携帯で利用しているサイトもChumbyのみでチェックできるようになり、CP1と同様にわざわざPCを開くことなく利用できる非常に便利なネット端末になるといえます。
また、日本での発売を前に来日した米国Chumby IndustriesのCTO、Andrew "bunnie" Huang氏のインタビュー記事によると、Chumbyは米国でChumbyのテクノロジーをライセンスとして他社に供与するキャンペーンを行っているとしています。
これによって、ラジオ、時計のほか、さまざまな電化製品にChumbyのインテリジェンスを入れ、Chumbyのネットワークに接続できるようにすることで、外出先ではもちろん、家の中でもどこでもChumbyのウィジェットを利用できるようになります。
目的別に1人で何種類ものネット端末を持つ時代に
今回、紹介したデバイスには共通点があります。それは、それぞれに主となる機能がまずあり、それをさらに便利にするためにネット接続機能を加えている点です。携帯ゲーム機であれば、ゲームの最新情報や体験版をダウンロードする。携帯プレーヤであればお勧めの動画をダウンロードする。フォトフレームであれば、そこに保存した写真を友人や家族と共有するなど、ネット接続することで、主となる機能をさらに便利に利用できるようにしています。
もちろん、そのためPCのように全てのサイトを閲覧したいと思ったり、携帯のようにいつでもどこでも気軽にサイトに日記や文章を投稿したりといった利用には向いていませんが、逆に考えれば、そういった利用はPCや携帯でやれば構わないと割り切れば、今回紹介したネット端末はそれぞれの利用目的によって複数を使い分けるといった形で、今まで以上に効率的な情報の入手が可能になります。
つまり今後は、PCや携帯のネットのように検索で自分の欲しい情報を探すのではなく、いかに自分にあったネット端末を選択するかが、自分の欲しい情報を入手するための重要な鍵になってきます。
1月の<>記事で紹介したネット端末としてのカーナビなども含め、もう既に自分が望みさえすれば、常にネット端末を身近に持ち、情報にアクセスできる環境が整っているのです。