サイバーエージェント社長 藤田氏 |
藤田 晋さんプロフィール
1973年福井県生まれ。1997年に青山学院大学経営学部を卒業後、人材紹介・派遣事業を展開するインテリジェンスに入社。1998年に同社を退職し、サイバーエージェントを設立、代表取締役に就任。クリック保証型のインターネット広告などを柱に売上を急拡大させ2000年3月東証マザーズに株式上場。現在はフログメディア、ECサイトなどのインターネットメディア事業及びインターネット広告代理事業を軸に、インターネット総合サービス企業として事業展開をしている。04年末の決算では、上場以来初の黒字決算(売上高267億円)を達成。
ネット広告は広告媒体を創出できるモデル
ガイド:ネット広告の事業モデルからお伺いします。私は、ネット広告というのは、媒体を創出できる点が、リアルの広告事業とは違うところだと思っています。通常は既存の媒体に広告を掲載する、ということになり、広告代理店は媒体自体の料金という原価が発生します。しかしその媒体を自身で創出できるということで、ネット広告というのはかなりの利益を見込めるのではないかと思うのですが?
藤田:
それはそのとおりですね。媒体社が強い営業力をもっているビジネスモデル、です。(CAの)上場当時の主力商品であるサイバークリックやメルマが良い例です。
ガイド:
サイバークリックというのは、バナー等をWEBサイトに設置してそのバナー等をクリックした時点で広告費が発生する、という仕組みで、とても費用対効果の高い広告ということで注目を集めましたが、そのバナーというのは他の媒体サイトに設置していたのですよね?
藤田:
そうです。サイバークリックというのは他のサイトのページビューを活用して広告を配信する仕組みでした。サイバークリックにしても、メールマガジン配信サービスのメルマにしても広告媒体、という捉え方ができると思います。メディアビジネスには、自分たちでコンテンツを作っていくモデルもあれば、メルマやブログのようにユーザーがコンテンツをつくっていくというモデルもあります。
ガイド:
なるほど。メールやバナーも媒体として機能しているわけですね。サイトやページだけが媒体では無い、というところがインターネットの特性を表していると思います。
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