金属たわしで強くこすっても全く傷の付かない不思議な天板。
実際に液晶天板などの強度を確認してみると、薄く平らなデザインだが簡単にはねじりを加えられないほどの強度を有している。天板表面はそもそも擦り傷などが付かないような表面処理をされており、金属たわしでこすっても傷が付かないほど。
企業向け製品では、個人の買い物ではないと言うこともあり、乱暴に扱われることが多いが、相当乱暴に扱っても物理的に壊すのは大変な筐体に仕上がっているようだ。
液晶の発色なども強化
写真ではわかりにくいが、旧モデル(左)と比較しHP DreamColor対応の製品(右)は発色が全く異なる。
筐体剛性だけではなく、セキュリティ機能などもvProに対応するなど企業が必要としている機能を有しているが、最上位モデルでは、HPと映画会社のDreamWorksが共同開発したというカラーマネージメントの規格HP DreamColorに対応する液晶モニタを採用。
NTSC比131%の色域をサポートするということで、写真やデザインなどで色が重要な要素となる分野でも活用できる。
重量も12.1型ワイド液晶モデルで1.5kg近い重量、バッテリ駆動時間も3セルバッテリでは3.5時間程度の駆動時間で、軽く長時間駆動する国内メーカー製品とはコンセプトが若干異なる。
しかし、25mm程度の厚みで剛性が非常に高いのは、持ち歩きする場合の安心感が全く異なる。企業でメンテナンスなども含めたトータルコストを考える場合は非常に有効だろう。
14.1や15.4型ワイド液晶搭載モデルも、日本では持ち運び面では現実的ではない物の、会社内での移動時などに十分すぎる強度を持っているし、17型ワイド液晶モデルのHP Dream Color対応モデルも色を重視する場合には魅力的だろう。
主に大企業向けながら、価格面はともかくとして、高品質の製品を探している場合には、個人でも購入の検討にしてもいいモデルだろう。
企業で導入する場合は、サーバーやシンクライアントともに、企業向けエントリーモデルのHP Compaqから、このEliteBookまで幅広いラインナップで展開するHP製品は魅力的だし、競合にとっては既に驚異となるHP。
HP Mini-Noteなどと共に、家庭向けのPavilionなど、着実にシェアを伸ばしつつあるHPのパソコン戦略には注目だ。
[上倉 賢]