癌(がん)

「これくらい大丈夫だと」「まさか、がんなんて……」 健康診断で貧血の指摘を放置してはいけないワケ

【医師が解説】健康診断で貧血を指摘されても「自覚症状がないから大丈夫」と思っていませんか? 貧血の原因はさまざまで、過度な心配は不要です。ただし、見逃したくない貧血のタイプもあります。注意すべきポイントとは?(※画像:Shutterstock.com)

狭間 研至

狭間 研至

癌 ガイド

医師

大阪大学医学部卒。外科医の傍ら、現在、ファルメディコ株式会社ハザマ薬局の代表取締役をしております。外科医をしながら薬局運営を行っている経験から、病院の外での患者さんの悩みや行動を目の当たりにしております。医学的な情報を分かりやすく解説し、医療と患者さんの橋渡しを行っていきたいと思っております。

悩む女性
「これくらいなら大丈夫だろう」と放置は危険? 健康診断の結果で注意すべきこと

健康診断で「要再検査」や「経過観察」の結果を受けても、「自覚症状がないから大丈夫」「よくあることだから」と、気にせずに放置してしまう人は少なくありません。しかし、症状がないことと、体の中で何も起きていないことは別問題です。よくある「貧血」の指摘には、意外なリスクも潜んでいることも――。分かりやすく解説します。

Q. 健康診断で貧血の指摘。「がんの可能性がある」って本当ですか?

「会社の健康診断で初めて貧血を指摘されました。自覚症状は何もないですし、女性は貧血でも珍しくないと思うので、再検査を受けるほど大げさなことではないですよね? 知人から『貧血はがんの初期症状のこともあるらしい』と聞いて急に不安になりました。何も自覚症状がないのにがんという可能性は、本当にあるのでしょうか?」

A. 過度な心配は不要ですが、進行性の貧血には注意が必要です

貧血の原因はさまざまです。健康診断で貧血を指摘されたからといって、必ずしもがんが原因というわけではありませんので、まずは過度に心配しすぎないことが大切です。

一方で、「自覚症状がないから大丈夫」と考えるのは早計です。実際に、健康診断で見つかった貧血をきっかけに、がんが見つかることもあります。胃がんや大腸がん、子宮がんなどでは、少量の出血が続くことで、徐々に進行する貧血が起こることがあるためです。

意外なのは、このように少しずつ出血が続く場合、身体がその状態に慣れてしまい、自覚症状が出にくくなるという点です。貧血というと、ふらつきや息切れなどの症状を伴うと思われがちですが、これらの症状がないからといって、安心できるとは限らないのです。

また、一般的な健康診断は、主に生活習慣病の予防を目的としたものです。がんの兆候が見つかることもありますが、がんを調べるための検査とは別物だと理解しておきましょう。

健康診断で貧血を指摘された場合は、まずは以下の点をセルフチェックしてみてください。

  • 可能なら過去の数値と比べ、貧血が一時的なものか継続的なものなのかを判断する
  • ささいなことでも、何か普段と違う症状はないか体調を振り返る

少しでも気になる症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。放置せずに精密検査を受けること、また必要に応じて、胃や大腸などの消化管や婦人科の検査を受けることも大切です。

貧血の指摘は、身体からの大切なサインの1つです。必要以上に怖がることはありませんが、「大した症状はないから」と放置せず、原因をきちんと確かめることを心掛けましょう。

さらに詳しく知りたい方は、「Q. 健康診断で貧血の指摘。『がんの可能性がある』って本当でしょうか?」をあわせてご覧ください。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます