
健康診断で「要再検査」や「経過観察」の結果を受けても、「自覚症状がないから大丈夫」「よくあることだから」と、気にせずに放置してしまう人は少なくありません。しかし、症状がないことと、体の中で何も起きていないことは別問題です。よくある「貧血」の指摘には、意外なリスクも潜んでいることも――。分かりやすく解説します。
Q. 健康診断で貧血の指摘。「がんの可能性がある」って本当ですか?
「会社の健康診断で初めて貧血を指摘されました。自覚症状は何もないですし、女性は貧血でも珍しくないと思うので、再検査を受けるほど大げさなことではないですよね? 知人から『貧血はがんの初期症状のこともあるらしい』と聞いて急に不安になりました。何も自覚症状がないのにがんという可能性は、本当にあるのでしょうか?」
A. 過度な心配は不要ですが、進行性の貧血には注意が必要です
貧血の原因はさまざまです。健康診断で貧血を指摘されたからといって、必ずしもがんが原因というわけではありませんので、まずは過度に心配しすぎないことが大切です。
一方で、「自覚症状がないから大丈夫」と考えるのは早計です。実際に、健康診断で見つかった貧血をきっかけに、がんが見つかることもあります。胃がんや大腸がん、子宮がんなどでは、少量の出血が続くことで、徐々に進行する貧血が起こることがあるためです。
意外なのは、このように少しずつ出血が続く場合、身体がその状態に慣れてしまい、自覚症状が出にくくなるという点です。貧血というと、ふらつきや息切れなどの症状を伴うと思われがちですが、これらの症状がないからといって、安心できるとは限らないのです。
また、一般的な健康診断は、主に生活習慣病の予防を目的としたものです。がんの兆候が見つかることもありますが、がんを調べるための検査とは別物だと理解しておきましょう。
健康診断で貧血を指摘された場合は、まずは以下の点をセルフチェックしてみてください。
- 可能なら過去の数値と比べ、貧血が一時的なものか継続的なものなのかを判断する
- ささいなことでも、何か普段と違う症状はないか体調を振り返る
少しでも気になる症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。放置せずに精密検査を受けること、また必要に応じて、胃や大腸などの消化管や婦人科の検査を受けることも大切です。
貧血の指摘は、身体からの大切なサインの1つです。必要以上に怖がることはありませんが、「大した症状はないから」と放置せず、原因をきちんと確かめることを心掛けましょう。
さらに詳しく知りたい方は、「Q. 健康診断で貧血の指摘。『がんの可能性がある』って本当でしょうか?」をあわせてご覧ください。







