仕事・給与

県知事、市区町村長の給料はいくら?月145万円の知事も、月38万円の町長も

「県知事や市長は、実際にどのくらいもらっているの?」と気になる人もいるでしょう。そこで今回は、総務省「令和7年地方公務員給与実態調査」をもとに、都道府県知事と市区町村長の給料月額を見てみましょう。※サムネイル画像:amanaimages

舟本 美子

舟本 美子

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県知事や市区町村長は、地方自治体のトップ。地方公務員のうち「特別職」にあたり、給与はそれぞれの自治体の条例で定められています。「県知事や市長は、実際にどのくらいもらっているの?」と気になる人もいるでしょう。

そこで今回は、総務省「令和7年地方公務員給与実態調査」をもとに、都道府県知事と市区町村長の給料月額を見てみましょう。

なお、この調査では、条例で定められた1人当たりの給料月額を掲載しており、減額措置がある場合は減額後の金額となっています。調査年は2025年です。

県知事、市区町村長の給与はいくら? ※画像:amanaimages
県知事、市区町村長の給与はいくら? ※画像:amanaimages

都道府県知事の給料月額

まず、都道府県知事の給料月額を見てみましょう。

総務省の調査では、47都道府県について知事の給料月額を公表しています。

【給料月額が高い都道府県】
・神奈川県:145万円
・埼玉県:142万円
・千葉県:139万円

【給料月額が低い都道府県】
・東京都:73万8000円
・石川県:91万円
・兵庫県:93万8000円

東京都知事の給料月額は73万8000円ですが、これは減額後の金額です。東京都の知事の本来の給料月額は147万6000円で、特例条例によって50%減額されています。東京都の資料では、2025年4月1日時点の知事の給料月額を73万8000円、減額前を147万6000円としています。

このように、同じ知事でも、自治体によって給料月額には大きな差があります。条例による減額措置の有無も、金額に影響しています。

市区町村長の給料月額

次に、市区町村長を見てみましょう。

総務省の調査では、政令指定都市20市について市長の給料月額を、その他の1721市区町村について市区町村長の給料月額を公表しています。こちらも、減額措置をしている場合は減額後の金額です。

【給料月額が高い政令指定都市】
・横浜市:159万9000円
・京都市:141万円
・千葉市:131万7000円

【給料月額が低い政令指定都市】
・名古屋市:24万7775円
・堺市:83万3000円
・大阪市:100万1400円

横浜市長の159万9000円に対し、名古屋市長は24万7775円と、大きな差があります。

ただし、名古屋市については注意が必要です。2025年3月に市長の給与に関する特例条例が制定され、2025年3月12日から2026年3月31日までの給料月額を24万7775円とし、2025年6月・12月の期末手当を支給しない経過措置が設けられていました。したがって、この24万7775円は令和7年調査の時点における特例措置の影響を受けた金額です。なお、2026年4月以降は、名古屋市長の給料月額は50万円となっています。

大阪市も減額措置があります。2025年4月1日時点の市長の給料月額は、減額前の166万9000円に対し、40%減額後の100万1400円となっています。

また、堺市も市長の給料月額について減額措置を実施しており、資料では83万3000円と、減額前119万円が併記されています。減額措置は2027年6月8日までとされています。

このように、政令指定都市の給料月額を比較する場合は、自治体本来の給料月額だけでなく、特例による減額後の金額が含まれていることに注意が必要です。

次に、政令指定都市以外の市区町村長を見てみましょう。

【給料月額が高い市区町村】
・千代田区:130万5000円
・港区:127万3100円
・文京区:127万200円

【給料月額が低い市区町村】
・市川三郷町(山梨県):38万2500円
・田川市(福岡県):38万4500円
・早島町(岡山県):38万8000円

市区町村長の給料月額を見ると、自治体によって大きな差があることがわかります。今回挙げた例では、千代田区長の130万5000円に対し、市川三郷町長は38万2500円。月額で約92万円の差があります。

ただし、ここでも減額措置には注意が必要です。例えば、市川三郷町は町長の給料月額については減額措置を実施しています。また、田川市については、調査時点の2025年4月1日から、市長の給料月額を50%減額する特例条例が適用されていました。減額前は76万9000円、減額後は38万4500円です。さらに、早島町についても、町長の給料を50%減額する措置が行われており、38万8000円は減額後の金額です。

こうした一覧を見るときは、「給料月額が低い=本来の給与水準が低い」とは限らないことを押さえておきましょう。

実際の年収は「給料月額」だけでは分からない

ここまで紹介してきたのは、あくまで毎月の「給料月額」です。

知事や市区町村長には、このほかに「期末手当」が支給されます。民間企業の賞与に近いものですが、支給月数や計算方法は自治体によって異なります。

例えば、東京都知事の場合、2025年度の期末手当の支給月数は、6月期が1.825月、12月期が1.825月で、年間3.65月となっています。

一方、名古屋市長のように、特例条例によって期末手当の支給方法が通常と異なるケースもあります。2026年4月以降の名古屋市長については、6月・12月の期末手当をそれぞれ100万円とする特例が設けられています。

そのため、給料月額だけを見て、単純に「月額×12カ月」で年間の収入を計算することはできません。実際にどれくらいの年収になるのかを知るには、給料月額に加えて、期末手当の支給方法や減額措置などを自治体ごとに確認する必要があります。

同じ「知事」「市区町村長」という立場でも、どの自治体なのか、また減額措置があるのかによって、実際に受け取る給与には違いがあります。給料月額だけでなく、期末手当や特例措置まで確認することが、首長の年収を知るポイントです。

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