犬

「伸縮リード」で事故も……突然の迷子やカフェ出禁を防ぐために見直したい愛犬のしつけ&マナー

リードでの事故、突然の迷子や吠え声による入店禁止など、愛犬のしつけやマナー不足が招くトラブルもあります。犬専門ライターの筆者が、お出かけ前に見直したいポイントとあわせて今秋開催の犬イベントを紹介します。(※サムネイル画像:PIXTA)

大塚 良重

大塚 良重

犬 ガイド

愛玩動物飼養管理士

犬専門ライター歴30年以上。1頭の犬との出会いが人生を変える。愛犬への感謝を胸に、ライターへと転身した後、犬専門月刊誌や新聞での連載・取材記事、書籍、一般雑誌、web等で執筆。特に犬の介護、シニア犬、ペットロスはライフワークテーマで、「犬と人との関係」に最もアンテナが動く。信条は、“犬こそソウルメイト”。

ある犬好き同士がカフェに集った時のことです。1頭が吠えたことでほかの犬に連鎖し、店内は吠え声の嵐と化して話し声も聞こえないほどの騒ぎに。飼い主さんたちは犬好き同士だから許されると思ったのでしょうか、吠える愛犬を制止する姿はあまり見られず、話や写真撮影に夢中。オーナーはとても困った顔をしていましたが、その後、このカフェは犬同伴の入店が禁止になりました。

犬連れの行動範囲が広がるとともに、吠え声やリードの扱いによるトラブルも散見します。秋の行楽シーズンを前に、飼い主があらためて見直したい「しつけ」と「マナー」を整理しました。

愛犬との生活に必要な「しつけとマナー」

ロングリードを付けて走る犬(※画像:PIXTA)
リードを付けて走る犬(※画像:PIXTA)

犬は生涯で2つのルールを覚えます。1つは、母犬や兄弟犬と子犬時代を過ごす中で学ぶ「犬として」のルール。もう1つは、飼い主となった人の家庭に迎えられた後、「人間社会の中で生きていくため」のルール。つまり、しつけです。

しつけには犬と飼い主、互いが少しでも暮らしやすくなるようにという意味合いがありますが、犬の安全を守るためのものでもあります。

そして、しつけに伴うのが飼い主としてのマナーです。普段の散歩はもちろん、お出かけ先でも周囲に配慮し、極力迷惑をかけないよう心がけることは人として望ましいことです。みなさんは愛犬のしつけとマナー、意識できていますか?

迷子、事故……身近に潜むトラブル

しつけやマナーが不十分であると、冒頭で紹介したカフェのように、周囲を巻き込むトラブルに発展することがあります。愛犬や他人の身を危険にさらすケースもあります。

例えば旅先でのこと。ある飼い主さんは、マイカーの車内で愛犬をクレート(持ち運びが可能な箱型ケース)に入れるなどせずフリーの状態にさせていたこと、加えて「マテ」も教えていなかったことから、ドアを開けると途端に外へ飛び出し、そのまま行方不明になってしまいました。

町中での散歩中にもトラブルは発生します。別の飼い主さんが伸縮リードを長く伸ばしたまま歩道を歩いていたところ、反対側から歩いてきた通行人の脚にリードが絡んで転倒してケガをさせてしまったのです。通行人には伸びた犬のリードがよく見えていなかったことに加え、リードが伸びるとも思っていなかったようです。

お出かけ前に身につけたい、しつけとマナー

愛犬との生活を快適にする「しつけ「や「マナー」とは
愛犬との生活を快適にする「しつけ」や「マナー」とは

前述のように、しつけやマナー不足によって愛犬との行動範囲を狭めてしまったり、思わぬトラブルにつながったりすることもあります。ですから、しつけには真摯(しんし)に取り組みたいものですが、特にお出かけを想定した時、次のようなしつけができているとよいでしょう。

  • オイデ(呼び戻し)
  • マテ
  • ヤメ(していることを途中でやめさせる)
  • ダメ
  • スワレ・フセ
  • 無駄吠えをさせない
  • むやみに人に飛びつかせない
  • コマンドで排泄ができる、など

その他、以下のようなトレーニングもできているとベストです。

  • 車やバスなどでの移動に慣れている
  • クレートに入る・犬用シートベルトを着けるなど移動時の安全対策に慣れている
  • 他の人や犬に対してフレンドリーに接することができる

もちろん、飼い主側のマナーも忘れませんように。

  • 排泄の始末はきちんとする
  • 必要以上に吠えたらすぐにやめさせる、それができない場合は場所を移動する
  • むやみに他の犬に近づけず、相性が合うか確かめるようにする
  • 人や犬が多い場所・町中でロング(伸縮)リードは使用しない、など

しつけは毎日の積み重ね

とはいえ、堅苦しく考える必要はありません。しつけは毎日の積み重ね。愛犬と自分にとって何が必要なのか、愛犬にどんなことを覚えてほしいのかを考えて、それを実践していきましょう。

どうしても難しい場合には、ドッグトレーナーに相談してください。

秋のイベントで確認できる「しつけ度」

ある程度のしつけができたら、外でも通用するか再確認するため、または愛犬に経験を積ませるといった意味で犬イベントに参加してみるのもいいでしょう。

他の人や犬が多い場所で愛犬は落ち着いていられるか、何に反応しやすいのか、あらためて気付くこともあります。つまり、イベントは単に非日常を楽しむだけのものではなく、イベントでの体験を通して飼い主さんがしつけやマナーについて考えるチャンスにもなるというわけです。

その意識をもっと高めれば、おのずと愛犬との行動範囲が広がるでしょう。また、そういう飼い主さんが増えれば、社会の理解を得ることができるかもしれませんし、ひいては人と犬とのよりよい共生社会づくりにも貢献できるのではないでしょうか。

参考までに、この秋、例えば次のようなイベントが予定されています(特に体験や学びにも重きを置いたイベントをピックアップ)。

■第2回スマイルペットフェスタ in 曽根丘陵公園 2026 秋
開催日:2026年10月31日~11月1日
場所:山梨県甲府市/曽根丘陵公園芝生広場

■ワンワンフェスタ 2026
開催日:2026年11月7~8日
場所:千葉県印西市/千葉県立北総花の丘公園

■コルアド大運動会
開催日:2026年11月8日
場所:山梨県南都留郡富士河口湖町/富士すばるランド

■第6回 愛犬文化フェス Supported by 無印良品 東武動物公園駅前
開催日:2026年11月21日
場所:埼玉県南埼玉郡宮代町/無印良品 東武動物公園駅前

■Wan-Fes. with ~わんこと楽しむフェスティバル2026~
開催日:2026年11月28~29日
場所:東京都渋谷区/国立オリンピック記念青少年総合センター

特に「Wan-Fes. with ~わんこと楽しむフェスティバル2026~」は、犬とのマラソンやペット防災セミナーの他、屋内ホールで音楽やお笑いライブを愛犬同伴で鑑賞できるユニークな試みが用意されています。もともとは福岡で開催されていたイベントで、今回は本州に初上陸。飼い主と愛犬がともに楽しみながら、体験を通して学ぶことで、飼い主の意識向上を目指しています。

しつけとマナーが広げる、愛犬との暮らし

犬はたいへん賢く、教えずともいろいろなことを覚えてくれます。そうした中で我が家なりのルールを覚えてくれた時には感動とともに愛犬の成長を感じることでしょう。

ある程度のしつけやマナーができていれば、次はどこへ行こうかと楽しみも増えます。実際、愛犬連れで北海道や韓国を巡るツアーを実施した旅行会社もあります。災害が多い昨今、しつけやマナーは万が一の際に避難場所でも役に立つはずです。

犬の一生は短く、あっと言う間にシニア期がきます。少しでも自分たちらしく生活できるよう、しつけとマナーについて今一度考えてみてはいかがでしょうか。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで犬用のペットグッズをチェック!楽天市場でペット用品をチェック!

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます