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「オキシクリーンで洗濯槽掃除は危ない」って本当? 洗濯機の“故障リスク”と“正しいお手入れ方法”

「オキシクリーンで洗濯槽を掃除すると危ない」といううわさは本当なのでしょうか。なぜオキシクリーンでの掃除が危険といわれるのかと、洗濯機の正しい掃除方法、おすすめの洗浄剤をご紹介します。

矢野 きくの

矢野 きくの

節約・家事・100円ショップ ガイド

食育指導士

家事アドバイザー・節約アドバイザーとして、家事の効率化、家庭でできるSDGsを中心に、テレビ、講演、連載などで活動。 時短家事術、シニア家事のアドバイスをはじめ、「防災士」として家庭での備え、「食育指導士」の資格も持ち食品ロス削減をテーマにした講演など【著書】シンプルライフの節約リスト(講談社)他。

ドラム式洗濯機
オキシクリーンなど酸素系漂白剤はドラム式洗濯機の掃除に向いていない

「オキシクリーン(酸素系漂白剤)で洗濯槽を掃除すると故障する」といううわさを聞いて、不安になったことはありませんか?

結論からいうと、縦型洗濯機であれば基本的に問題ありませんが、ドラム式洗濯機の場合は故障や水漏れのリスクがあるため非常に危険です。

今回は、なぜドラム式洗濯機でのオキシクリーン使用が危ないといわれているのか、そしてドラム式洗濯機には何を使って掃除するのがベストなのかを分かりやすく解説します。

オキシクリーンでの洗濯槽掃除が「危ない」といわれる2つの理由

オキシクリーンをはじめとする「酸素系漂白剤」は、水に溶けると大量の酸素ガスを発泡させ、その泡とはじける力でカビや汚れを削り落とす仕組みを持っています。縦型洗濯機では高い洗浄効果を発揮しますが、ドラム式洗濯機ではこの特徴が裏目に出てしまうのです。

ドラム式洗濯機でオキシクリーンを使うのが危険な理由は、主に以下の2点です。

1. 大量の泡による水漏れ・センサー異常
ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機に比べて使用する水の量が非常に少ないという構造上の特徴があります。縦型が「大量の水の中で衣類をもみ洗いする」のに対し、ドラム式洗濯機は「少量の水で衣類を持ち上げて落とす叩き洗い」を行うためです。

この「水量が少なく密閉された狭い空間」にオキシクリーンなどの酸素系漂白剤を投入すると、発泡作用によってドラム内があっという間に高密度の泡で満たされてしまいます。

  • ドアパッキンからの浸水・水漏れ

    ドラムの回転によって勢いづいた泡がドアのすき間(ゴムパッキン周辺)から押し出され、本体の外へあふれ出て床を水浸しにしてしまうケースがあります。

  • 泡検知センサーによる異常停止と自動排水

    近年のドラム式洗濯機には「過剰な泡」を検知する安全センサーが搭載されています。泡が発生し過ぎるとエラーが表示され、安全装置として運転強制停止・自動排水を行います。これにより、掃除が途中で中断されるだけでなく、エラー解除の手間が発生するのです。

  • 内部電子基板への侵入による故障

    最も危険なのが、あふれた泡がドラムのすき間から洗濯機内部のモーターや基板などの電子部品に侵入することです。ショートや電子回路の故障を引き起こし、高額な修理費用が発生したり、最悪の場合は買い替えが必要になったりするリスクがあります。

2. はがれた汚れによる排水口・フィルターの詰まり
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は、カビやホコリなどの汚れを「化学的に溶かす」のではなく、「発泡する泡の力で物理的にはがし落とす」という性質を持っています。

縦型洗濯機であれば、満水にした状態で浮き上がってきた黒カビやゴミをネットですくい取ることができます。しかし、ドラム式洗濯機では構造上、以下の理由からこの「ゴミを取り除く作業」ができません。

  • 黒カビが排水されてしまう

    ドラム式洗濯機の場合、はがれ落ちた大ぶりの黒カビやピロピロとしたワカメ状の汚れが、そのまま排水工程へと回されることになります。

  • 排水フィルター(糸くずフィルター)の即時詰まり

    はがれ落ちた大量の汚れが一度に排水ルートへ流れるため、本体下部にある排水フィルターの目が一瞬で詰まります。これにより、排水エラーというメッセージが発生して運転がストップしてしまいます。

  • 排水ホース・排水口(トラップ)の内部閉塞

    フィルターをすり抜けた細かいカビの塊やゴミが、排水ホースの蛇腹部分や排水トラップ内に固まってとどまってしまうことがあります。これが原因で排水口が完全に詰まると、脱水時に排水が逆流し、防水パンや床への水漏れ事故につながります。業者による排水管洗浄が必要になるケースもあるため注意が必要です。

ドラム式洗濯機の掃除には「塩素系漂白剤」

ドラム式洗濯機の洗濯槽掃除には、「塩素系漂白剤(塩素系洗濯槽クリーナー)」を使用するのが正解です。塩素系漂白剤は強い殺菌力を持ち、黒カビや汚れを「細かく分解して溶かし切る」という特徴があります。

  • 泡立たない:

    少量の水でも過剰に発泡しないため、水漏れやセンサー異常を起こしません。

  • 汚れを分解して溶かす:

    黒カビや汚れを細かく溶かし切るため、ゴミをすくう手間がかからず、排水フィルターの詰まりも防止できます。

ドラム式洗濯機のメーカー取扱説明書でも、酸素系ではなく塩素系クリーナーの使用が推奨されています。

ドラム式洗濯機におすすめの洗濯槽クリーナーの選び方

ドラム式洗濯機をお手入れする際、用途に合わせて以下の2種類から選びましょう。

1. メーカー純正の洗濯槽クリーナー(塩素系)
Panasonicや日立などの家電メーカーから販売されている純正品は、市販品よりも塩素濃度が高く設計されています。1年に1回程度、頑固なニオイやカビをしっかりリセットしたいときにおすすめです。

2. 市販の塩素系洗濯槽クリーナー
ドラッグストアやスーパーで購入できる市販の塩素系クリーナー(洗濯槽用)は、コストパフォーマンスに優れています。月に1回程度の定期的なお手入れに最適です。

ご紹介したように、「オキシクリーンでの洗濯槽掃除が危ない」といわれる最大の理由は、ドラム式洗濯機の構造に合っていないためです。

  • 縦型洗濯機:

    オキシクリーンなどの「酸素系漂白剤」で汚れを浮かせて取る掃除が有効

  • ドラム式洗濯機:

    故障リスクを避けるため、「塩素系漂白剤」で汚れを溶かす方法が有効

愛用の洗濯機を長くトラブルなく使うためにも、ご自宅の洗濯機のタイプに合った洗剤を選び、定期的にお手入れを行いましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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