老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、ねんきん定期便に会社が負担した厚生年金保険料が記載されていないのはなぜなのか、という質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:厚生年金保険料は会社も半分払っているはず。ねんきん定期便に会社負担分が載っていないのはなぜ?
「厚生年金保険料は、給与明細に記載されている本人負担分と同じ額を会社も負担していると聞きました。ところが、ねんきん定期便を見ると、これまで納めた保険料として本人負担分しか記載されていないようです。会社が負担した分はどこへいったのでしょうか?」(ヤンさん)

A:給与から天引きされた本人負担分を確認できるようにするためです。ねんきん定期便には本人負担分のみが記載され、会社負担分の金額は記載されていません
会社員などが加入する厚生年金の保険料は、原則として本人と会社が半分ずつ負担する「労使折半」となっています。
例えば、給与から厚生年金保険料として月2万円が天引きされている場合、会社も原則として同額の2万円を負担し、合わせて4万円が厚生年金保険料として納められています。
一方、ねんきん定期便の「これまでの保険料納付額」の厚生年金保険料については、本人が負担した保険料額が記載されています。そのため、「会社が負担した分はどこへいったの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
会社が負担した保険料がなくなったわけではありません。本人負担分と会社負担分を合わせて厚生年金保険料として納付されています。
また、将来受け取る老齢厚生年金は、「本人がいくら保険料を払ったか」「会社がいくら払ったか」をそれぞれ積み上げて計算するものではありません。厚生年金に加入していた期間や、その間の給与・賞与をもとにした標準報酬月額・標準賞与額などをもとに計算されます。
なお、2026年度(令和8年度)の「ねんきん定期便」には、厚生年金保険料について「事業主も同額の保険料を負担しています」と記載されています。
つまり、ねんきん定期便に会社負担分の金額が記載されていなくても、会社が負担していないという意味ではありません。
また、厚生年金は、自分が納めた保険料が積み立てられ、将来そのまま自分に返ってくる仕組みではありません。納められた保険料は、現在の年金受給者への給付など、公的年金制度全体の財源として使われています。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






