老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、夫が亡くなり、自分も老齢厚生年金を受け取っている場合、遺族厚生年金を受け取れるのか知りたい方からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:夫が亡くなりました。私にパート収入があり、老齢厚生年金をもらっていると遺族厚生年金は受け取れない?
「昭和13年生まれの夫と、昭和32年生まれの私は、ともに老齢厚生年金を受け取っていました。今年、夫が亡くなり、年金事務所で手続きをしたところ、夫の年金は未支給年金として受け取れるものの、その後は支給が終了し、私自身の年金だけになると説明を受けました。現在もパートで働いているため、その収入があるからでしょうか。遺族厚生年金を受け取ることはできないのでしょうか」(頑張り屋さん)

A:パート収入があるから遺族厚生年金を受け取れないわけではありません
夫が亡くなった場合、要件を満たしていれば遺族厚生年金の受給権が発生します。パートで働いて給与収入があることだけを理由に、遺族厚生年金を受け取れなくなるわけではありません。
一方、65歳以上で自分の老齢厚生年金と遺族厚生年金の両方の受給権がある場合は、自分の老齢厚生年金が全額支給され、遺族厚生年金との間で調整が行われます。
その結果、自分の老齢厚生年金の額によっては、遺族厚生年金が全額支給停止となり、実際に受け取る遺族厚生年金が0円になることがあります。反対に、調整後の遺族厚生年金のほうが多ければ、その差額に相当する額が遺族厚生年金として支給されます。
つまり、「遺族厚生年金を受け取る権利がない」のではなく、「受給権はあっても、自分の老齢厚生年金との調整によって支給額が0円になる」場合があるということです。
なお、夫が亡くなった月分までの年金で、まだ支給されていないものは、要件を満たす遺族が「未支給年金」として請求できます。未支給年金と遺族厚生年金は別の制度ですので、未支給年金を受け取ったから遺族厚生年金を受け取れなくなるわけではありません。
頑張り屋さんの場合も、パート収入が原因というより、ご自身の老齢厚生年金との調整によって遺族厚生年金の支給額が0円になっている可能性があります。年金事務所から届く年金決定通知書などでて、「遺族厚生年金の受給権があるのか」「自分の老齢厚生年金との調整でいくら支給停止されているのか」を確認してみるとよいでしょう。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






