相次ぐ物価上昇で「もはや老後資金は2000万円では済まないのでは」と、不安が増す昨今。ただ、「現役時代にもっと貯蓄すべきだった」と嘆く人がいる一方で、「元気なうちにお金を使うべきだった」と悔やむ人がいるのも事実です。
実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、2026年1月25日に回答のあった、福岡県在住74歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

ペンネーム:ダブルケイ
年齢・性別:74歳・男性
同居家族構成:本人、妻(67歳)、母(90歳)
住居形態:持ち家(戸建て)
居住地:福岡県
リタイア前の職業:公務員
リタイア前の年収:1000万円
現在の現預金:1000万円、リスク資産:0円
これまでの年金加入期間:厚生年金38年
現在の収支(月額)
老齢年金(国民年金・厚生年金):23万円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
そのほか(企業年金や個人年金保険など):個人年金保険10万円
年金以外の収入:給与収入7万円(造園業パート)
配偶者の年金や収入:年金70万円(年額)
支出:15万円
「月額10万円の個人年金保険を受け取っている」
現在、およそ預貯金1000万円を保有しているというダブルケイさん。
自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由について、「老後のことを考えて、現役時代から個人年金保険に加入していた。おかげで退職から15年間、月額10万円の個人年金保険を受け取っている。加えて、退職金の一部を個人年金に(追加で)積み立てたことは結果的に正解だった。10年据え置きで1割程度、個人年金保険額が確実に増えるので。投資信託などと比較すると、リスクがないのでこの方法がおすすめ」と話しています。
「3000万円貯める計画自体はあった」
現役時代は、老後資金として「3000万円」貯めることを目標にしていたそう。
そのために、現役時代は「生命保険には入らなかった。その代わり、退職時に家のローンを完済できるよう、長期計画を立てた。財形貯蓄も少額ながら行った」と言います。
しかしながら実際に年金生活を迎えた今、前述のように個人年金保険に積み立てていたおかげで、老後資金はすでに保有している「1000万円」程度でちょうどよかったと感じているそうです。
「自分の人生は心懸け次第。長期的な計画を立て、コツコツ実行あるのみ」
今の生活についての満足度に関しては「非常に満足している」とダブルケイさん。
というのも、「現役時代に家を建て、退職直前にローンを完済した。そのため退職金は全額手元に残ったが、退職後に息子家族との2世帯住宅を建てたので、大部分を同居する息子へ渡した。以前の土地付き住宅の売却益が少しだが手元に残った。現在は、小遣いや旅行資金を稼ぐための週2日での仕事が楽しい。あと3年ほど現在の仕事を続けるつもり」だと言います。
また「異なる土地に引っ越し、最小限のお金と、趣味と友人が人生には不可欠だと痛感したが、月に1回程度、近くの娘家族が遊びに来る。夜は子どもたち家族と、私たち夫婦で、食事や宴会をする。孫たちにも囲まれ充実した生活を送っている」と続けます。
最後に、老後資金に不安を抱える現役世代に向けて、「少し生意気なようだが、自分の人生は心掛け次第だと思う。楽しいこと、苦しいことも考え方次第。民間の会社で、倒産などに遭われた身内もいる。そのようなときに後悔しても仕方ない。これからどうすべきかを熟慮し、コツコツ実行あるのみ。経済的に苦しくても死ぬわけではない。人生は自己決定、自己責任だと思う。あくまで私個人の考えですが」と語られていました。
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