
相続税の節税としてさまざまな生前対策があり、このうち不動産を活用した節税は以前から多く行われていますが、過度な節税とならないよう、2026年度税制改正において不動産の評価方法が一部見直されました。
評価方法が見直しの対象となる不動産は?
全ての不動産が対象となったわけではなく、評価方法が見直されたのは「貸付用不動産」と「不動産小口化商品」の2つです。それぞれ概要を確認してみましょう。
貸付用不動産に対する評価方法の見直し
まずは貸付用不動産ですが、全ての貸付用不動産ということではなく、相続等(相続(遺贈)、贈与)の時より5年以内に購入等したものに限られ、これを取得価額の80%で評価することになります。これまでは直前であっても路線価や固定資産税評価額で評価ができていましたので、見直しにより節税効果はかなり小さくなります。
不動産小口化商品の評価方法の見直し
1つ目の貸付用不動産の見直しより厳しい見直しとなったのが不動産小口化商品です。何年以内などの期限はなく、その取得の時期にかかわらず、相続等の時の時価によって評価することになりました。これにより実質的にはほぼ節税効果がなくなったとも言えます。
評価方法の見直しはいつから?
上記2つの評価方法の見直しは今すぐにスタートするわけではなく、2027年1月1日以後に相続(遺贈)、贈与により取得する財産の評価に適用されます。言い換えれば2026年中は従来の評価方法となります。
評価方法の見直しが2027年からということで、2026年中の貸付用不動産の駆け込みでの取得および贈与対策が予想されます。ただ注意点として、2026年中の贈与であっても、租税回避とみなされるなど「総則6項」による時価評価を税務署から指摘される可能性もありますので、相続に詳しい税理士などの専門家に相談のうえで生前対策等を検討するようにしましょう。







