個人向け国債は元本保証されている金融商品であり、定期預金に比べて金利が高いため人気があります。全3種類あり、預入期間や金利タイプにも違いがあるため、自分の目的に合った国債を選ぶことが大切です(画像:amanaimages)
今回は、老後破産を防ぐための「個人向け国債」の上手な使い方について、元銀行員の筆者と共に考えてみましょう。
個人向け国債の特徴を知ることが第一歩
老後の資産運用で大切なのは、「どんな金融商品なのか」をきちんと理解しておくことです。個人向け国債は、その名の通り個人向けに発行される国債で、元本が保証されています。最低金利は0.05%と決まっており、1万円から購入できるのも特徴です。
さらに、購入から1年が経過すれば1万円単位で中途換金できるため、「いざというときに現金化できる安心感」もあります。
定期預金より金利が高いケースが多く、元本を確保しながら少しでも運用益を得たい人に向いている商品といえるでしょう。
固定金利と変動金利、どちらを選ぶ?
個人向け国債には固定金利型と変動金利型があり、固定金利型は3年満期と5年満期、変動金利型は10年満期の3種類があります。例えば、2026年2月5日(木)~2月27日(金)の募集期間では、固定3年は年1.39%、固定5年は年1.66%、変動10年は年1.48%となっています。※金利は募集期間によって変動します
では、固定と変動はどちらがよいのでしょうか。固定金利のメリットは、期間中ずっと金利が変わらないことです。
一方で、将来ほかの金利が上昇した場合でも、預けたままでは低い金利のまま運用が続く可能性があります。
変動金利は市場金利に連動するため、金利が上がれば同じように上昇し、リターンを得るチャンスを逃しにくいのがメリットです。ただし、金利が下がれば連動して下がってしまう点には注意が必要です。
迷う場合は、中途換金できる仕組みも踏まえたうえで、自分が預けられる期間の中で最も金利が高いタイプを選ぶのが現実的でしょう。
老後資金では「バランスよく保有する」ことが大切
個人向け国債は元本保証があるため、老後の資産運用に向いています。ただし、より安心して活用するには3種類の特徴を活かしながらバランスよく保有することが大切です。中途換金できるとはいえ、購入から1年間は換金できない点には注意が必要です。
あらかじめ使う予定がある資金なら、その期間に合った国債を選ぶことが必要です。また、「換金できるから」と頻繁に換金していると資産が減るばかりです。必要以上に換金しない意識も重要です。
いざというときに備えて、換金性の高い普通預金などにも一定額を残しながら、個人向け国債+普通預金という形で運用すると安心感が高まります。
変動金利が不安でストレスになる場合は、固定金利型だけでも問題ありません。資産運用は、心穏やかに続けられることが何より大切です。
元銀行員としても、老後資金は「大きく増やすこと」よりも、「確実に守りながら備えること」が重要だと感じます。
老後の生活では「安心して暮らせる環境づくり」も大切なポイントなのです。







