一方で暴走しやすく、大きな落とし穴があることも。干支風水に詳しい村上瑞祥さんに、運気を味方につける、手軽にできる開運インテリアや掃除のコツを聞きました。
2026年の干支「丙午(ひのえうま)」は大暴走!?
2026年の干支「丙午(ひのえうま)」は、60年に1度やってくる超強力なエネルギーを持つ年です。村上瑞祥さん(以下、村上さん)「丙午は“変革と成長の膨大なエネルギーが巡り、英知足れば飛躍、足らざれば破滅へと向かう年”。
“火”の気に満ちた爆発的なエネルギーが集まる年です。うまくコントロールできれば、チャンスを引き寄せたり、成果が出やすくなったり、よい出会いが訪れたり。仕事もプライベートも一気に上昇、勢いのある充実した1年になることでしょう」
“火”の気は、活力があふれ行動的になることが特徴です。ここで注意したいのが、あまりに強すぎるエネルギーのため、ともすれば暴走してしまう可能性もあるとのこと。
村上さん「干支の運気を味方につけて開運につなげるためには、この巨大過ぎるエネルギーを上手に制御するための冷徹な知が必要になります」
干支で何が分かる?60年に1度の特別な年
そもそも、干支で何が分かるのでしょうか?
干支は、日本でもおなじみの十二支「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」に、十干(じっかん)「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸」を組み合わせて、全部で60通り。2026年は「丙午」です。
村上さん「干支は、いつ何をすれば幸運が呼べるか、不運を避けることができるか、富を得ることができるかなどを知るために、古代中国で生み出された占術の一種。古来より、人々の行動指針として大切にされてきました。
干支は風水と同じく中国の古い思想『陰陽五行説』を礎としていて、その年がどんな年になるかを表しています」
それによると「丙午」は、“金”の気の中でも特に強い“陽”の気が重なった巨大なエネルギーを持つ年。日本では以前は、「丙午」生まれの女性は強過ぎて男性をダメにしてしまうという迷信もありました。実際は、巨大なパワーを持つ、最強の開運の可能性がある年というわけです。
運気を制御する鍵は「金」の気を取り入れること
「丙午」で開運をするためには、“火”の気をコントロールする冷静さや判断力、思考力、知恵が必須とのこと。そのために必要になるのが、論理、分析、決断力に溢れる“金”の気です。
村上さんによれば、“金”の気を強めることで知が磨かれ、“火”の気の暴走を防いで良運へつなげやすくなるそう。インテリアのちょっとした工夫で“金”の気を取り入れることができます。
キーワードは「西の方位」「白色」「北向きの部屋」「香り」です。
開運の工夫1:西の窓を美しく整える
西は“金”の気に満ちた方位です。汚れたり、濁ったり、淀んだ状態はNG。よい“金”の気を取り入れることができるよう、西向きの窓は美しく整えておきましょう。
カーテンはきれいに洗濯を。特に白いレースのカーテンの汚れはしっかり落としましょう。白色も“金”の気に満ちたカラーです。美しい白色のカーテンは“金”の気を強めてくれます。
カーテンの寿命はおよそ10年。くすんできているようなら、これを機会に新しくするといいかもしれませんね。
ドレープカーテンも美しく整えましょう。カラーは白が最良です。寒色系、グレーなども火の気のコントロールに役立つとのこと。
注意したいのが、ベージュやオレンジなどの暖色系のカーテン。火の気をさらに活性化させるので暴走しやすくなる可能性が。そんな時は、フロントレースの技もあります。
フロントレースは一般的なカーテンと掛け方を逆にする方法で、ドレープカーテンを窓側に、レースを室内側に掛ける手法です。空間を広く軽やかに見せる効果があるのでインテリア的にもおすすめ。室内から白く見えるようにすれば“金”の気を取り入れやすくなります。
村上さん「窓はガラスだけでなく、レールもきれいに掃除を。結露も大敵です。
“金”の気に水気があると英知が錆びるとされ、運気を下げてしまいます。結露は丁寧に拭き取りましょう。西向きに水まわりがある場合は、使用後は水気をふき取るようにするといいでしょう」
開運の工夫2:北向きの部屋で静かに過ごす
2026年の丙午では、北向きの部屋で静かに過ごす時間を持つのも、開運につながるとのこと。
村上さん「北向きの部屋は、“水”の気に満ちています。“水”の気は、強すぎる“火”の気を抑えてくれるので冷静になれます。この冷静さも2026年の開運のカギになることでしょう」
書斎、勉強部屋、寝室が北向きにあったら、そこで静かに過ごす時間を取ってみるのもよさそうです。実は風水や家相でも、北向きは勉強部屋や書斎に向いているとされています。
ただし、ポイントは静寂であることだそう。暴走しやすい2026年は、静かな時間の中で冷静さを取り戻すようにするのがよさそうです。
開運の工夫3:桃の香りで運気を強化する
香りも“金”の気に満ちています。気持ちが高ぶりがちな2026年は、よい香りの中で癒されましょう。
おすすめは桃の香りです。桃も“金”の性質を持っています。アロマやシャンプーなどに取り入れてみてはいかがでしょうか。
丙午は60年に1度、大きなエネルギーが巡る年。恐れず上手にコントロールすれば、このパワーを味方につけることが可能に。暴走しがちな運気を味方に付けて、2026年を最高の1年にしましょう。
2026年丙午開運チェックリスト
□ 西向きのカーテンを洗った
□ カーテンは白系、寒色系、グレーにした
□ 窓ガラスとレールを掃除した
□ 結露対策をした
□ 西向きの水まわりの水滴を拭きとった
□ 北向きの部屋で静かな時間を持つようにした
□ 桃の香りのアイテムを取り入れた
監修:村上瑞祥
歴史学者・東洋古代思想史研究家。大学院にて東洋思想史の研究に勤しみ、その後アジア各地を歴訪、民間伝承や故事を収集。中国古代思想を専門とし、教育心理学、民俗学、宗教学、卜占にも造詣が深い。









