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新登場「ルンバ史上最強」モデルの4つの特徴って? 家電のプロが最新シリーズを徹底比較

アイロボットジャパンはRoomba(ルンバ)シリーズの最上位モデル「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」を発表。ほぼ穴がない“パーフェクトルンバ”に仕上がっているといえる新作を詳しく紹介します。

安蔵 靖志

安蔵 靖志

デジタル・家電 ガイド

ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手がける。

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アイロボットジャパンがRoomba(ルンバ)シリーズの最上位モデル「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」を発表しました。
2025年8月に全製品がそろった「All New Roomba(オールニュールンバ)」シリーズ

2025年8月に全製品がそろった「All New Roomba(オールニュールンバ)」シリーズ

同社は2025年4月に、米アイロボットのCEOとして2024年5月に就任したゲイリー・コーエン氏を迎えて大々的な発表会を実施。しかし、最上位モデルだけ旧シリーズを継続採用していました。今回の発表によって、「All New Roomba(オールニュールンバ)」シリーズが一通りそろったことになります。

常にきれいなモップで水拭きし、じゅうたんを濡らさない“パーフェクトルンバ”

Roomba(ルンバ)シリーズは2002年の発売から20年以上の長きにわたって愛されてきた人気のロボット掃除機ですが、一方で吸引+水拭き掃除の「2in1タイプ」では他社に後れを取っていました。2022年発売の「ルンバ コンボ j7+」で2in1タイプに乗り出したものの、パワフルな水拭き性能やメンテナンス性などにおいてはまだ他社に追いついていない感があったことも事実です。

しかし、今回発売された「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」(以下、Roomba Max 705 Combo)は他社をも凌駕(りょうが)する高性能を実現。ほぼ穴がない“パーフェクトルンバ”に仕上がっていると感じます。
アイロボットジャパン代表執行役員社長の挽野元氏と、発売されたばかりの「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」

アイロボットジャパン代表執行役員社長の挽野元氏と、発売されたばかりの「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」

特徴は以下の通りです。

・温水での水拭きに対応し、カーペット上ではローラーモップを“収納”
・多機能AutoWash充電ステーションがゴミ収集やモップの温水洗浄・温風乾燥を実現
・「4段階クリーニングシステム」でRoomba(ルンバ)史上最高レベルの清掃力を実現
・レーザーセンサーとAI技術によって高精度なナビゲーションと物体認識・回避

順を追って紹介しましょう。

●温水での水拭きに対応し、カーペット上ではローラーモップを“収納”
PowerSpin ローラーモップ with PerfectEdgeの概要

PowerSpin ローラーモップ with PerfectEdgeの概要

Roomba Max 705 Comboは、新たに「PowerSpin ローラーモップ with PerfectEdge」による水拭き機能を搭載。従来のRoomba Comboシリーズは本体天面に収納したモップパッドを必要に応じて本体下部に装着して水拭きするというものでしたが、今回は本体横幅いっぱいに広がる「PowerSpin ローラーモップ」が毎秒200回転で安定した圧力を加えながら床を水拭きします。 
本体中央部分にあるゴム製の「デュアルアクションブラシ」で吸引するほか、本体後方に配置した「PowerSpin ローラーモップ」で水拭き掃除を行います

本体中央部分にあるゴム製の「デュアルアクションブラシ」で吸引するほか、本体後方に配置した「PowerSpin ローラーモップ」で水拭き掃除を行います

また、モップパッドの収納方法もこれまでのモデルとは異なります。これまでのモデルではモップパッドを天面に収納することで、カーペットやラグを濡らさないようにしていました。一方で「Roomba Max 705 Combo」では、カーペットやラグを検知すると、本体下部のローラーモップカバーが回転してローラーモップを収納し、水で濡らさないようになっています。なお、壁に寄るとローラーモップが伸びるため、壁際までしっかりと水拭き掃除を行えます。
PowerSpinローラーモップをカバーによって収納しているところ

PowerSpinローラーモップをカバーによって収納しているところ 

PowerSpinローラーモップが壁際まで伸びて水拭き掃除しているところ

PowerSpinローラーモップが壁際まで伸びて水拭き掃除しているところ

さらに優秀なのがセルフクリーニング機能。水平に回転する水拭きモップの場合、床上の汚れをモップが伸ばしてしまうという弱点がありました。しかし「Roomba Max 705 Combo」の場合、ローラーモップに接触する「スクレイパー」がローラーモップの汚れをかき取って本体内の汚水タンクに入れることで、常にきれいな状態で床を水拭きできるようになっています。また、水拭き用の水は充電ステーション内で温めることも可能。「Roomba Home」アプリで常温や40℃、70℃の温水に設定できます。

●AutoWash充電ステーションがゴミ収集やモップの温水洗浄・温風乾燥を実現
AutoWash充電ステーションには最大75日分のゴミを自動収集する紙パックと給水タンク、汚水タンクを備えています。充電ステーションに戻ると紙パックにゴミを収集するほか、ローラーモップのセルフクリーニング、清掃完了後のローラーモップの温水洗浄を行います。
AutoWash充電ステーションの概要

AutoWash充電ステーションの概要

さらに、給水タンクにはRoombaシリーズで初めて洗剤用のタンクを搭載。新たに開発した専用の濃縮洗剤「Stay Clean床用濃縮洗剤」を入れておくだけで、適切なタイミングで自動的に投入してくれます。専用洗剤は公式オンラインストア価格で税込み4500円で、約160回の利用が可能。1回あたり約28円となります。

専用洗剤は「Roomba+ 405 Combo Robot」や「505 Combo Robot」など、充電ステーションに給水タンクを搭載するモデルにも使えるとのこと。これらの製品の場合、給水タンクの水に直接混ぜる方法で使用できます。

●「4段階クリーニングシステム」でRoomba(ルンバ)史上最高レベルの清掃力を実現
4段階クリーニングシステムの概要 

4段階クリーニングシステムの概要 

清掃能力もRoomba(ルンバ)史上最高レベルを実現したのが今回のモデル。同シリーズでは初めてエッジクリーニングブラシを左右に2本付いた「デュアルエッジクリーニングブラシ」を採用し、ルンバが通る経路の両側から同時にゴミやホコリをかき集められるようになりました。

このデュアルエッジクリーニングブラシと2本のゴム製デュアルアクションブラシ、パワーリフト吸引と水拭き機能を組み合わせた「4段階クリーニングシステム」を採用し、広範囲にわたって効率的な清掃が可能。吸引力はルンバ600シリーズ比で175倍とのことで、吸引掃除専用の「Roomba Max 705 Vac」の180倍に比べるとわずかながら及ばないものの、ほぼ最高レベルの吸引力を実現しました。

●レーザーセンサーとAI技術によって高精度なナビゲーションと物体認識・回避
3Dマップに対応し、ペットの排せつ物などの障害物を認識して回避する機能も備えています

3Dマップに対応し、ペットの排せつ物などの障害物を認識して回避する機能も備えています

ナビゲーションには、レーザーセンサーを用いた「ClearView Pro LiDAR」を採用。間取りを素早く作成できるのに加え、間取りや家具が立体的に表現される3Dマップにも対応しています。また、本体の前面に配置したカメラセンサーと物体を認識する「PrecisionVision AI テクノロジー」により、コード、靴、ペットの排せつ物などの障害物を認識して回避する機能も備えています。

どのRoomba(ルンバ)がおすすめ?

今回「Roomba Max 705 Combo」が発売されたことで2025年モデルの7製品が勢ぞろいしましたが、「Roomba Max 705 Combo」の17万9800円(直販価格)から「Roomba 105 Combo」の3万9400円(同)まで大きな価格差があります。
オールニュールンバシリーズの仕様比較

「All New Roomba(オールニュールンバ)」シリーズの仕様比較

では、ライフスタイルに合わせてどのようなRoomba(ルンバ)がおすすめなのか、簡単に紹介していきましょう。アイロボットジャパンはRoomba(ルンバ)を3つのシリーズに分類しています。各シリーズ別に製品の特徴を紹介しましょう。 

一人暮らしでシンプルな間取り、コスパ派向けの「Roomba(ルンバ)」

●Roomba 105 Combo(直販価格3万9400円)
モップパッドを取り付けることで吸引+水拭き掃除が可能なエントリーモデル。ゴミ自動収集機能やモップパッドの自動洗浄・乾燥機能などは備えていません。たまに水拭きも行いたいという人におすすめです。 ●Roomba 105 Combo + AutoEmpty(同5万9200円/オンライン限定)
「Roomba 105 Combo」にゴミ自動収集機能が付いたモデルです。「たまに水拭きを行いたい」といったニーズに加え、ゴミ収集を自動化してほしいという人におすすめです。 ●Roomba 205 DustCompactor Combo(同5万9200円)
モップパッドを取り付けることで吸引+水拭き掃除が可能なモデル。ゴミ自動収集機能はありませんが、本体のダストケース内に収集したゴミを圧縮する機能があり、「Roomba 105 Combo」に比べてゴミ捨ての手間がかかりません。ゴミ捨ての手間を省きたいけど、省スペースで設置したい人におすすめです。

子育て中や複雑な間取り、引っ越ししたばかりの家族向け「Roomba Plus(ルンバプラス)」

●Roomba Plus 405 Combo + AutoWash(同9万8800円)
回転するDualCleanモップパッドによって吸引+水拭き掃除を同時に行えるスタンダードモデル。ゴミ自動収集機能に加えて、モップパッドへの自動給水・洗浄・送風乾燥機能を備えているため、メンテナンスの手間をかけずに家をきれいにしたい人におすすめです。 ●Roomba Plus 505 Combo + AutoWash(同12万8400円)
回転するDualCleanモップパッドが壁際まで伸びて掃除するため、前述の「405 Combo」よりもさらにきれいに吸引+水拭き掃除できるモデル。ゴミ自動収集機能に加えて、モップパッドへの自動給水・洗浄・温風乾燥機能も備えています。上位モデルと同等の間取り把握機能や、障害物を認識して回避する「PrecisionVision AIテクノロジー」を搭載している点も魅力です。最上位モデルに近い機能を、よりコスパ良く手に入れたいという人におすすめです。

ペットを飼っている、畳やカーペットが多い家族向け「Roomba Max(ルンバマックス)」

●Roomba Max 705 Vac + AutoEmpty(同9万8800円)
2本のゴム製デュアルアクションブラシを搭載し、Roomba(ルンバ)シリーズの中で最もパワフルな吸引力やゴミ自動収集機能を備える吸引専用モデル。ペットの排泄物などの障害物を認識して回避する機能も備えており、ペットを飼っている家庭にもおすすめです。 ●Roomba Max 705 Combo + AutoWash(同17万9800円)
Roomba(ルンバ)シリーズ史上最高レベルの吸引力を備えるだけでなく、常にきれいな状態で水拭きができるPowerSpinローラーモップを採用する最上位モデル。ゴミ自動収集機能に加えて、モップパッドへの自動給水・洗浄・温風乾燥機能も備えています。最高レベルの清掃性能を求める人におすすめです。 エントリーモデルから最上位モデルまで、かなり魅力的なラインアップが出そろいました。皆さんのライフスタイルやニーズにぴったりの製品を選んでみてください。
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