家事

【体験から学ぶ】猛暑、台風、ゲリラ豪雨……真夏の災害、どう備える?

油断できない最近の夏。猛暑に加えて、台風やゲリラ豪雨による自然災害が重なり、一歩間違えれば命に関わる事態になりかねません。今回は実体験から考えた、誰にでもできるちょっとした備えをご紹介します。(サムネイル画像出典:PIXTA)

毎田 祥子

毎田 祥子

家事 ガイド

家事アドバイザー、ライター。企業広報や生協で生活用品や全国の食品生産者へ取材を重ね、独立。ハウスクリーニングやハーブ、アロマ等の資格も生かしたmix家事を提案。著書『ラクしてちゃんとした暮らしができる“朝だけ家事”』、監修『おばあちゃんの歳時記暮らしの知恵』等。新聞雑誌等マスコミ出演多数。

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停電もどこか他人事だったことを痛感。日頃から想像しながら暮らすとよいですね

停電もどこか他人事だったことを痛感。日ごろから想像しながら暮らすといいですね

最近の夏は、本当に油断できません。猛暑に加えて、台風やゲリラ豪雨による自然災害が重なり、一歩間違えれば命に関わる事態になりかねません。

実際に私自身、ある年9月の猛暑日に停電を経験しました。エアコンや照明はもちろん、水道まで止まったマンションもありました。冷凍庫の食品は、アイスを筆頭に肉も魚も一斉に溶け始めるという非常事態。冷房が使えない暑さの中、冷凍庫や冷蔵庫の中身をなんとかしようと、ご近所と連携して調理や分配をしたことは忘れられません。

そんな体験を経て、日ごろの生活の延長でできる防災対策を改めて考えるようになりました。今回は、誰にでもできるちょっとした備えをご紹介します。

1. 土嚢や水嚢で家を守る準備を

台風が来ると分かっているときは、まず家の浸水対策をしましょう。私の地域では自治体が「土嚢ステーション」を設けてくれましたが、用意が間に合わないこともあります。

そんなとき、家にあるレジ袋やごみ袋で代用する「簡易水嚢」が役立つといいます。丈夫なビニール袋を重ねて水を入れるだけでも、立派な防水壁になりますよ。

教訓:普段から大きくて丈夫なビニール袋を備えておくと安心!

2. 自治体サイトは、いざというときの“命綱”

大きな災害では、たくさんのものが壊れて廃棄する必要に迫られますが、そんなときは自治体が設置した仮設の廃棄場所が役立ちます。こういった最新情報はインターネットにしか載っていないこともあり、事前に自治体サイトを見慣れておくことの大切さを実感しました。

教訓:自分が住んでいる市区町村の防災ページはブックマークしておこう!

3. 被害の“記録”は冷静な今のうちに意識を

停電で混乱している中、壊れた倉庫の破片が飛んで外壁に傷が……。保険申請をする際、写真が決め手になりました。スマホのバッテリーがなくなる前に撮っておいたのが幸いでしたが、普段から「すぐに撮れる環境」を整えておくことが大切です。

教訓:スマホやデジタルカメラは奥にしまい込まず、非常時にもすぐ取り出せるように

4. 冷凍庫の備えと、ご近所の支え

冷凍庫の中身も詰め方ももう一度考えてみましょう

冷凍庫の中身も詰め方ももう一度考えてみましょう

停電が続いたあのとき、冷凍食品はみるみる溶けていきました。わが家はガスが使えたので、冷房なしの中、生肉などをひたすら調理。「うちでは手に負えないからこれ食べて!」と冷凍品を持ってきてくれた友人もいました。わが家は電気が比較的早めに復旧したので、持ち込まれたものでしばらく冷凍庫がパンパンになりました。

後でふと、調理済みのものが多ければもっと楽だったかなと思いました。BBQのように楽しめればいいのですが、真夏で熱中症リスクもある中、現実はなかなか厳しかったです。

教訓:
保冷剤はあるだけ冷凍庫に入れて凍らせておく
冷凍庫は「満タン」のほうが保冷力が長持ちする
調理済みの料理を適量冷凍しておくのも一案

5. 断水の備えは“夏向け”にアレンジを

水を確保していたつもりでも、暑さで消費量が増える夏場はすぐに減ります。飲み水のほかに、風呂にためた水も重宝しました。汗で塩分が失われるため、イオン飲料や経口補水液、ノンカフェインのお茶なども備えておくといいですよ。

教訓:
冷凍庫に凍らせたアクエリアスなども常備していると◎
カフェイン入りの飲料は利尿作用があるので避ける

6. 電源・熱源が大きな安心に

電気が止まると、スマホの充電や調理、給湯もできません。わが家には発電機はなかったのですが、モバイルバッテリーや乾電池、カセットコンロが大活躍しました。収納の問題もありますが、省スペースな防災グッズでも十分に役立ちます。

教訓:
モバイルバッテリーは常に満充電で
カセットガスは数本多めに備蓄しておく
小型LEDライトも必須アイテム!

最後に ― 防災は「日常の中でちょっと気にする」がカギ

あのときは、「まさか自分がこんな目に……」という気持ちでいっぱいでした。でも実際は、いつ誰が被災者になってもおかしくない時代です。防災は特別なことではなくて、普段の暮らしの中で「ちょっとだけ気を付ける」ことの積み重ね。私の体験が、皆さんの備えのヒントになればうれしいです。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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