「いい音」は、「いい部屋」から
今回お話をお伺いしたソニー金井隆氏(右)。 左は、SCE石塚健作氏。 (クリックすると、拡大写真と解説がご覧頂けます) |
前回記事「トレンド研究! PS3で格安&超Hi-Fiが!」では、「PS3」と「TA-DA3200ES」の音の良さをご紹介しました。
リアルな立体感や、感情に訴える表現力など、「衝撃的」な試聴レポートをお届けしましたが、機材の能力を引き出し、「いい音」で聴くためには、「部屋」が大変重要です。 逆に、「いい部屋」があれば、機材や設置方法の改善が、音の変化として現れ、オーディオの楽しさも倍増する事でしょう。
今回は、試聴でお邪魔した、ソニー施設内にある金井氏のリスニングルーム(通称かないルーム)に注目。 家庭でも実践できる、音質向上テクニックをレポートします。
ソニーのエンジニアとして、音質評価やチューニングなど「音の番人」を務める金井氏のリスニングルームだけに、要チェックです!
普通の人もマネできる「かないルーム」
ホールやスタジオ、オーディオ評論家やマニアの部屋では、壁面が平行にならないよう、角度を付けているものが少なくないのですが、このような形状を一般家庭に取り入れるのは現実的ではありません。
ところが、「かないルーム」の基本形状は、一般的な家庭と同じ「直方体」であり、天井も特別高いものではありません。 その理由の一つは、金井氏の「家庭で聴くための装置は、家庭と同じ直方体の部屋でチューニングしなければいけない」という信念に基づくものだそうです。
つまり、その気になれば、普通の人もマネできるという訳です。
では、その「直方体」にどのような工夫が施されているのでしょうか?