仕事・給与

2025年夏・公務員のボーナス平均支給額はいくら?70万5200円、前年比6.9%増?

2025年夏の公務員のボーナス平均支給額、ボーナス事情を紹介します。民間の給与事情をもとに人事院勧告が定められ、それをもとに法律が改正され決まる国家公務員のボーナス、2025年夏のボーナスも増加のようです。※サムネイル画像出典:PIXTA(ピクスタ)

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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<目次>
2025年夏の公務員のボーナスはいくら?(画像出典:PIXTA)

2025年夏の公務員のボーナスはいくら?(画像出典:PIXTA)

2025年夏の公務員のボーナス平均支給額、ボーナス事情はどのようになっているのでしょうか?公務員のボーナスがどのように決まるのか、また気になる支給日についてご紹介します。2024年夏の国家公務員のボーナス予想は前年比3.5%増と言われていました。

2025年はどうでしょうか?

2025年夏・国家公務員のボーナスは70万5200円、前年比6.9%増

まずは国家公務員の前回(2024年冬)のボーナスから見てみましょう。内閣人事局の発表によると、国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)の2024年冬のボーナス(令和6年12月期の期末・勤勉手当)の平均は65万2800円。前年同期より3.2%減でした。4年ぶりの減少です。

職員の平均年齢が低下したことと、給与法の改正が間に合わなかったためです。2024年8月に発表された人事院勧告によって、年間のボーナスが0.1カ月アップする予定でしたが、給与法改正が12月のボーナスに間に合いませんでした。

2025年夏の国家公務員のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は70万5200円、前年比6.9%増と予想されます(※1)。給与法改正で、若年層を重点的に給与が引き上げられ(約2.8%増)、さらにボーナス(期末手当、勤勉手当)が0.05カ月分引き上げられたことが影響しています。

(※1)
三菱UFJリサーチ&コンサルティング「2025年夏のボーナス見通し」(2025年4月8日発表)より

国+地方公務員の2025年夏ボーナスは前年比6.5%の大幅増

では、地方公務員はどうでしょうか? 地方公務員も国家公務員の支給実態に合わせるところがほとんどです。
 
公務員(国+地方)の1人当たりのボーナス平均支給額は前年比6.5%増と予想されています。2024年夏は前年比3.3%増、2023年夏は9.8%増、2022年夏は前年比減でした。3年連続の前年比増となりました(※2)。
 
(※2)みずほリサーチ&テクノロジーズ「2025年夏季ボーナス予測」(2025年4月14日発表)より

国家公務員の給与は人事院勧告に基づく法改正により決定

国家公務員の給与やボーナスは、民間の支給実績と比較して民間準拠で決められています。というのも、公務員はストライキなどを実行する「争議権」が認められていません。その代わりに公務員と民間の給与を比較し、公務員給与を民間の水準に合わせようということです。
 
具体的には、国家公務員の4月分の給与と、民間企業(企業規模50人以上などの条件あり)の4月分の給与と前年8月からその年7月までに支給されたボーナスを比較し、民間の基準に合わせるよう、国家公務員給与の水準を改定、俸給制度・諸手当制度の見直しを行っています。比較対象となる給与は、同じ条件(仕事の種類、役職段階、学歴、年齢など)の給与とされています。
 
これらの調査結果から、国家公務員の給与を民間給与に合わせるように勧告をしているのが「人事院勧告」です。この人事院勧告の結果をもとに給与法が改正されています。このような流れで、国家公務員の給与やボーナスが決まります。地方公務員のボーナスも国家公務員に準じて決まります。

令和6年人事院勧告でボーナス0.1カ月分引き上げ

令和6年8月に発表された人事院勧告の内容を見ておきましょう。民間給与平均は41万6561円。それに対して国家公務員給与は40万5378円。1万1183円、2.76%国家公務員のほうが安い結果となりました。また、ボーナスの支給月数は、民間4.6カ月分、国家公務員4.5カ月分と0.1カ月分国家公務員のほうが低い結果となりました。

これらを受けて民間給与との較差を埋めるため、月例給は、

・採用市場での競争力強化のために初任給を大幅引き上げ
 例:総合職(大卒)23万円(+14.6%[+2万9300円])
・若年層に特に重点を置きつつ、おおむね30歳台後半までの職員に重点を置いて、全ての職員を対象に全俸給表を引き上げ改定

としました。また、ボーナスでは、

・ボーナス(期末・勤勉手当)支給月数を年間4.5カ月分から4.6カ月分と0.1カ月分引き上げ
 (期末手当および勤勉手当の支給月数をともに0.05カ月分ずつ均等に配分)

となりました。

2025年夏の公務員のボーナス支給日は6月30日

国家公務員の2025年夏ボーナス支給日ですが、これも法律で決められています。
 
ボーナス(期末手当、勤勉手当)の支給は、

・基準日(夏6月1日、冬12月1日)に在職する職員に対して
(基準日前1カ月以内に退職や死亡した職員にも支給される)

・支給日は、夏6月30日、冬12月10日
(支給日が土曜の場合は前日、日曜の場合は前々日の金曜)

と記されています。
 
2025年の6月30日は月曜ですので、2025年夏の国家公務員のボーナスは6月30日が支給日となります。地方公務員もこの法律に基づいて支給されています。
 
公務員のボーナスは、民間全業種の平均給与やボーナスを反映しています。2025年の民間の夏ボーナスは、2024年の給与法改正で決定され、2023年8月から2024年7月の民間ボーナスを反映した形となっています。民間企業は2024年冬、2025年夏ボーナスともに増加しています。また、賃金引き上げを行う企業も多く、平均給与も上がることでしょう。2026年夏の公務員のボーナスも上がると見込まれます。
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