日焼け止めは、正しく使わなければ十分な効果を発揮できません。今回は、美容のプロの視点から、日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しについて詳しく解説します。
なぜ「正しく塗る」ことが重要なのか?
日焼け止めは肌に塗布することで紫外線を防ぎ、シミやシワ、たるみなどの光老化を防ぐアイテムです。ところが、どれほど高機能の日焼け止めを塗っても、量が少なかったりムラになっていたり、汗や皮脂で落ちたまま放置していたりすると、本来の防御力は期待できません。つまり、日焼け止めは「ただ塗ればいい」のではなく、「正しく塗り、必要に応じて塗り直す」ことが大切なのです。
正しい日焼け止めの塗り方
(1)スキンケアの最後に、軽くティッシュオフしてから塗る日焼け止めは、基本的にスキンケアの最後、化粧下地の前に塗ります。スキンケアが十分になじんでから塗った方が密着しやすいため、2~3分ほど置き、余計な油分を軽くティッシュオフしてから塗りましょう。
化粧下地効果も兼ね備えたものを使う場合は化粧下地を省けますが、トーンアップ効果が期待できるものなどは規定量を使用することで白浮きしてしまうことがあります。その場合には無色の日焼け止めと併用する方法があります。
(2)適切な量を使用する 日焼け止めは十分な量を使うことが重要です。メーカーが推奨量を提示している場合にはそれに従ってください。推奨量の記載がなければ、顔全体に対して液状であれば500円玉1枚分、クリーム状であればパール粒2個分程度を目安にしましょう。量が少なすぎると、表示されているSPF/PAの効果が十分に得られなくなります。首や耳の後ろなどにはさらに出して塗りましょう。
(3)ムラになることなく密着させるように塗布する
うまく顔全体に必要量を塗れているのか心配な場合には、おでこ・両頬・鼻・あごの5点に日焼け止めを置いてから顔全体に塗布するのも1つの手です。
顔の内側から外側に向かって丁寧に広げていきますが、薄く何度も塗り伸ばすと手に多く付着してしまうことも考えられます。指でトントンと密着させるように塗りましょう。小鼻や小鼻の横、ほうれい線の辺りなど毛穴が方々に向いている箇所は、指で小さな円を描くようにより丁寧に塗るのがおすすめです。
日焼け止めは一度塗っておしまいではなく、重ね塗りしましょう。特にTゾーンや頬の高い部分などは日焼けしやすい場所なので念入りに重ね塗りすることです。
(4)ボディはラインで出してジグザグに塗る
腕や脚など広範囲に塗る場合は、直接肌に線状に出してから手のひらでジグザグに塗り広げましょう。肩や背中など自分では見えにくい場所は、鏡を使って塗り残しがないか確認し、スプレータイプを使用するのもおすすめです。スプレータイプは白くなりにくいものを選び、頭皮や髪にも使用しましょう。
日焼け止めの塗り直しはどうする?
どんなに丁寧に塗っても汗や皮脂、摩擦などで落ちてしまう可能性があるので、屋外にいる場合は汗や皮脂を抑えてから2~3時間おきに塗り直すのが理想です。メイクの上から使える! 塗り直しに便利な日焼け止め3選
メイクの上から塗り直すには、下記のようなアイテムがおすすめです。(1)パウダータイプ 持ち運びにも便利なブラシ一体型で、手を汚さずにメイク直しもできます。肌になじみやすく、テカリを抑えて色ムラや赤みも自然にカバー。ふんわりとした肌が続きます。
DATA
アネッサ パーフェクトUV ブラッシュオンパウダー
(マツキヨココカラ&カンパニー限定品)
UVカット:SPF50+/PA++++
容量:3g
価格:税込3498円、レフィル税込2442円 ※ガイド調べ
(2)スティックタイプ するすると塗れて密着しやすく、サラサラな肌に。汗や水分に反応してSPF効果が高まり、UVケア効果が長持ちする「ウォーターブースティング技術」を採用しています。
DATA
KAHI エアリーフィット サンスティック
UVカット:SPF50+/PA++++
容量:14g
価格:税込2970円
(3)スプレータイプ 20cm程度離して手を動かしながらスプレーするとムラになりにくく、自分では塗りにくい髪や頭皮、背中にも塗りやすいのがポイント。ノンケミカルで、ブルーライトカット効果も期待できます。
DATA
山田養蜂場 RJミネラルUVスプレー
UVカット:SPF50+/PA++++
容量:60g
価格:税込3410円
毎日の積み重ねが、5年10年といった長い期間で見たときに大きな差となることがある紫外線対策。若々しい美肌を育むために、十分な紫外線対策を行いましょう。