『PCM-D1』で「生録音」を楽しむ
店頭表示価格は約20万円。 単なる録音機と言ってしまえば高価だが、使う人の価値観次第?
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2005年末、ソニーより発売された『PCM-D1』は、4GBものメモリを内蔵し、最高で、96kHz/24bitの非圧縮ステレオ音声を、約2時間も録音できるという、マイク内蔵型の高性能録音機。 ICボイスレコーダーの最高音質版をイメージすると、そのコンセプトをご理解いただけるでしょう。
メモリータイプの録音機は、従来のカセット方式とは事なり、モーターや回転部など、機械的に動く部分が有りません。 よって、自ら発する騒音や電気的ノイズを録音してしまう心配が無く、マイクも含め、録音の感度を飛躍的に向上させる事ができるのです。 結果として、非常に微細な音も、高品位に録音できるのが、最大の特徴です。
『PCM-D1』は、マニアの注目度が高く、既に他サイトでも多数取り上げられていますので、製品自体の紹介はそれらに譲り、今回は、『PCM-D1』が広げる生録音の「楽しみ」に注目したいと思います。
耳で聴くより高感度な録音
高性能マイクを搭載。 これ一台で、自然や楽器の美しい音色が録音できる。
30kHzまで実用的に収録可能な高性能マイク、96kHz/24bitでの録音、その他妥協の無い設計など、『PCM-D1』高音質を語るキーワードは沢山有りますが、端的に言えば、耳で聴いた音よりもで高感度に、ありのままの「音」が録音できます。 非常に感度が高く、ノイズ感の無いクリアな音質は、微細な音や、自然界に存在する残響音など、耳でを澄ましても聴こえないような音まで増幅して捉えます。
写真に例えると、ただ肉眼で見える風景を写すだけでなく、顕微鏡を通して見るミクロの世界や、望遠レンズを通して月のクレーターを見るような、新たな発見や驚きに満ちた領域と言っても過言ではないでしょう。
次のページでは、実際に録音した感動をレポートします!