スペックに惑わされない、画質関連スペック解説
■ 画素数
今回ご紹介するハイビジョン対応製品は、1366x768(水平x垂直)の画素で構成されており、従来のテレビ放送に比べ、約4倍のきめ細かさ(1920x1080画素)で放送される「ハイビジョン」の画質を充分再現することが出来ます。
メモ: 垂直方向の画素数が650を超えるものを「ハイビジョン対応」と呼びます。
因みに、最近の37型~では、1920x1080(水平x垂直)の画素を持ち、ハイビジョンの高精細な映像をそのまま再現出来る「フルHD対応」(完全にハイビジョン対応)も登場し始めています。
■ 視野角
パソコンの液晶モニター同様、液晶テレビを上下や左右から見た場合、画面が見えにくくなる場合があります。 「視野角」が広いほど、横から見た場合の見易さも、確保されている事を意味します。
液晶テレビが登場以来、「液晶特有の欠点」として知られてきましたが、今回ご紹介する最新の製品は、ブラウン管と遜色が無いと言っても良いレベルに達しています。
176度と178度、といった、微妙な数値の差にこだわって、商品を選びを誤らないように注意したいものです。
■ 応答速度
液晶の性質上、画面が全体的に動いたり、テロップが流れるようなシーンでは、動画像がぼやけたように見えます。 この動画のぼやけ度合いを示す指標として、液晶パネルの応答速度が挙げられます。 単位は(ms: ミリセカンド・1000分の1秒)で、値が小さい(応答速度が速い)ほど「ぼやけ感」が少なく、高性能と言えます。
但し、最新のテレビに搭載されている液晶パネルは、テレビ動画の表示に必要とされる応答速度(16ms)を下回っており、パネルの応答性能が、「動画ぼやけ」の度合いを的確に示す指標とは言えません。
8msや6ms、といった、微妙な数値の差にこだわって、商品を選びを誤らないように注意したいものです。
因みに、動画ぼやけの対策として、各社、様々な技術を開発しています。 店頭で比較する際は、スポーツなど、被写体の動きが速いシーンよりも、画面全体がゆっくりと横に流れるような映像で見比べると、違いが良く判ります。
■ 輝度
画面の明るさで、単位は(cd/m2) 。 450cd/m2~600cd/m2程度とメーカーによって多少差があります。 数値の大きいほうが明るく、高性能といえますが、実使用上、それほど差を感じることは無いはずです。 この点についても、数値の違いに、あまりこだわらないで良いでしょう。
■ コントラスト比
カタログでは、「500:1」や「800:1」等と表現されています。 明部と暗部の明るさの対比で、比率が高いほどダイナミックでメリハリの効いた映像が得られ、高性能といえます。
ただし、実使用上は、テレビの明るさ設定や、部屋の明るさやによって、実際に得られるコントラスト比は限られます。 こちらも、微妙な数値の違いにこだわらないほうが賢明です。
大手メーカー製品なら、それ程心配する必要はありません。
目次
P2 - 機能・画質のチェックポイントと選び方
P3 - 人気の売れ筋モデル(ソニー、パナソニック、シャープ) 比較一覧表
P4 - 付録: スペックに惑わされない、画質関連スペック解説 (このページ)